INTERPRETATION

第15回 Milk

木内 裕也

Bazinga!

 Milkと聞いて何を想像しますか? たいていの場合は牛乳でしょう。Milkを動詞として使えば、Milk a cowという風に、牛の乳搾りをするという意味になります。しかし、Milkという単語に「利用する」という意味があるのを知っているでしょうか? 私が初めてこの用法に出会ったのは、ある友人と話をしている時に、「日本やヨーロッパに住んでいた経験があるんだから、You should milk it.」と会話で出てきた場面でした。イメージとしては、過去の経験の価値を(乳搾りのように)搾り出すという感じでしょう。「搾取」という漢字からも、このイメージが湧くかもしれません。場合によっては、詐欺にあった時、They milked him of all his money.と、すべての貯金を取られたと表現できます。Take advantage ofやExploitと意味があります。

 

 さて、Milkつながりで牛乳の話ですが、日本でも似た傾向はあるものの、アメリカの食料品店で見る牛乳の種類は目を見張るものがあります。普通の牛乳だけではなく、2%ミルク、1%ミルク、0.5%ミルク、そして0%、豆乳など。それぞれ1ガロン(4リットル弱)、0.5ガロン、0.25ガロンの入れ物に入ってます。キャップが赤だったり黄色だったりして、すぐにどの種類かわかるようになっています。

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木内 裕也

フリーランス会議・放送通訳者。長野オリンピックでの語学ボランティア経験をきっかけに通訳者を目指す。大学2年次に同時通訳デビュー、卒業後はフリーランス会議・放送通訳者として活躍。上智大学にて通訳講座の教鞭を執った後、ミシガン州立大学(MSU)にて研究の傍らMSU学部レベルの授業を担当、2009年5月に博士号を取得。翻訳書籍に、「24時間全部幸福にしよう」、「今日を始める160の名言」、「組織を救うモティベイター・マネジメント」、「マイ・ドリーム- バラク・オバマ自伝」がある。アメリカサッカープロリーグ審判員、救急救命士資格保持。

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