INTERPRETATION

第345回 「驚くべき」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

head-snapping 衝撃的な、驚くべき
That news was absolutely head-snapping! (あのニュースはとにかく衝撃的だったね。)

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「衝撃的な、驚くべき」を英語でhead-snappingと言います。snapは「パチンと鳴らす」ということなのですが、このフレーズの語源は「驚いたあまり、急に頭を振る様子」から来ています。ちなみに英和辞典でsnapを引くと、「パチン」「パチッ」「カチッ」「パタッ」と音を立てる様子として説明が出ていました。日本語では「パチン」や「カチッ」などそれぞれニュアンスが異なりますが、英語ではすべてsnapで表すというのも興味深いですよね。

なお、辞書をさらに読み進めると名詞の意味もあり、中でも興味深かったのが「楽な仕事」「楽な授業」という意味。放送通訳の現場ではよくsnap election(解散総選挙)が出てきます。一方、洋裁で使う「スナップボタン」はsnap buttonと辞書にありました。ただ、こうした日用品こそ私など気になるので念のためイギリスのAmazonサイトへ。検索したところ、確かにsnap buttonとの表記はあるのですが、press studsとも出ていました。アメリカではsnap あるいはsnap fastenerで、イギリスではpress studと言うのですね。

スナップでさらに思い出したのがドイツのダンス・ミュージック・グループSnap!。1992年にリリースされた曲がイギリスで大ヒットしていました。”Rhythm Is a Dancer”です。懐かしい!!

https://youtu.be/JYIaWeVL1JM?si=YXHWUAjThao8shTL

 

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者、獨協大学および通訳スクール講師。上智大学卒業。ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2024年米大統領選では大統領討論会、トランプ氏勝利宣言、ハリス氏敗北宣言、トランプ大統領就任式などの同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラム執筆にも従事。

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