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言葉の天使、通訳という仕事

工藤浩美

工藤浩美の東へ西へ

小川洋子さんが雑誌に寄せられたエッセイ、「言葉の天使、通訳という仕事」という記事を読みました。小川洋子さんの小説は大好きで、特に「妊娠カレンダー」と「博士が愛した数式」は本当に心に残っています。

その小川さんも語学は苦手で、海外で開かれる文学フェスティバルなどでは、よく通訳者にお願いされるそうです。

彼女は通訳者のことを「天使が舞い降りてきたかのようにありがたい」と表現されています。

「決して出しゃばらないで脇役に徹する。
何も付け加えないし、何も削らない。脇役どころか、まるで自分という人間などそこにいないかのように振る舞う。にもかかわらず、絶対必要不可欠な存在」

自分という個性は消しながら、かけがえのない存在感を示す。通訳という仕事は奇跡的な仕事だと表現されています。

本当にその通りですね。

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記事を書いた人

工藤浩美

白百合女子大学国文科卒業後、総合商社勤務。
その後通訳・翻訳エージェントに2社、合計11年間勤務。通訳コーディネーターとしてこれまでに数百件の通訳現場のサポートを行なう。 2001年7月に株式会社テンナイン・コミュニケーションを設立。趣味はシナリオ執筆。

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