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バベルの塔と通訳

工藤浩美

工藤浩美の東へ西へ

通訳者とのおしゃべりは私にとって一番の楽しみです。
皆さん、職業柄なのか生まれつきなのか、表現力があり、話を聞いているだけで、その情景が目の前の透明なスクリーンに映し出されているような錯覚に陥ります。

昨日、一緒に食事をしたベテランの通訳さん曰く、「ルネサンス時代の画家ブリューゲルの描いた 「バベルの塔」を見る度に、私はこのお陰でご飯が食べられると思う」とおしゃいました。

旧約聖書創世記第11章にこのように説明してあります。
「世界の言語がひとつであった昔、人々は集まって天まで届く塔を造り始めた。神はこれを見て、人間の尊大をこらしめるため、言葉を乱して、お互いに意志が通じ合わないようにした。そのため、塔の建設は中止され、人間は以後各地に分散し、それぞれの地方の言葉を話すようになった」

確かに世界が全部一つの共通語だったら、通訳という仕事も、私達通訳コーディネーターという仕事もないですよね。

何でも通訳は世界で2番目に古い職業だそうです。1番目は何かって?ここでは言えません。
どうしても気になる方は個人的にkudo@ten-nine.co.jpまでメールしてください。(笑)

PS:ちなみに「バベルの塔」は、新バビロニアの王ネブカドネザル2世が造ったといわれる神殿として実際に実在したそうです。

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記事を書いた人

工藤浩美

白百合女子大学国文科卒業後、総合商社勤務。
その後通訳・翻訳エージェントに2社、合計11年間勤務。通訳コーディネーターとしてこれまでに数百件の通訳現場のサポートを行なう。 2001年7月に株式会社テンナイン・コミュニケーションを設立。趣味はシナリオ執筆。

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