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在宅勤務で思うこと1

工藤浩美

工藤浩美の東へ西へ

テンナインでは4月3日から緊急事態宣言が開ける5月7日まで在宅勤務を行っています。緊急事態宣言が伸びた場合は在宅勤務もさらに伸ばす予定です。経営者として不安がないかと言えばウソになりますが、今は目の前にあるできることを、精一杯やろうと腹を括りました。コロナの収束はまだまだ先が見えません。これからどんな経済環境になったとしても、私の命題は会社の存続、つまり全社員の雇用の保証です。どうしても経営の視点から先の先、それも最悪のシナリオになった場合どうするか、そんなことばかり最初は考えていました。ただあまり先のことを考える必要はないのではないか、一番大事なのは今、この瞬間であり、今できることをすることが明るい未来に繋がるのではないか?そう思うととても気が楽になりました。昔からあれこれ悩む性格ですが、一旦腹を括ると強いんです。

ただ心配なのはこの状況の中でも現場に出ている通訳者たちです。お問合せはリモート通訳が多くなっていますが、それでもどうしても現場に行かなければならない通訳者たちがいます。もちろん本人と相談して、納得して受けていただいた場合に現場に入っていただいております。

私たちは在宅で安全な中、通訳者だけ現場に派遣させていいものだろうか?企業として矛盾しているのではないか?このまま現場派遣の通訳を受けていいものだろうか?その点は一番悩みました。19年前通訳者・翻訳者に寄り添った会社を作りたいという一心でそんな起業しました。一人でも現場が動いている間は絶対に会社を閉めないという覚悟をもって仕事をしていました。果たしてこれでいいのだろうか?そんな悩みもあるスタッフからの一言でハッとしました。通訳者に寄り添うといのはコーディネーターがオフィスで勤務するのでなく、「一つでも通訳者・翻訳者に仕事を提供すること」ではないかという意見です。この環境下、一番打撃を受けているのはフリーランスの方々です。一つでも仕事を提供するのが私たちの今できることだと思いました。

みんなで笑顔で会える日を夢みて、今日も自宅から仕事しています。

 

 

 

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記事を書いた人

工藤浩美

白百合女子大学国文科卒業後、総合商社勤務。
その後通訳・翻訳エージェントに2社、合計11年間勤務。通訳コーディネーターとしてこれまでに数百件の通訳現場のサポートを行なう。 2001年7月に株式会社テンナイン・コミュニケーションを設立。趣味はシナリオ執筆。

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