BLOG&NEWS

学割で情報武装化!?

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

 学生という身分になって、いわゆる「学割」というものが使えるようになりました。バスしかり、コンサートしかり。さらに、翻訳者としてありがたいのは、アプリケーションも正規価格よりずっと安くなることです。
 例えば、翻訳メモリのTrados。通常は10万円以上する非常に高価なものですが、大学の授業で紹介された学生用の受付メールから注文すれば、なんと、250米ドル。
 今まで、「使いこなせるのかなあ=もとが取れるかなあ」と不安で、購入に踏み切れていなかったのですが、前期のTranslation Practiceの授業で基本操作を習ったこともあって、さっそく注文しました。この休み中に、ある程度習得して、来期のTranslation Memoriesの授業に備えようと思っています。ちょっといじって思ったのは、操作自体が難しいということはないのですが、なんらかのトラブル(ファイルが壊れた、メモリの読み込みがうまくいかない、など)にいかに迅速に、適切に対処できるかがポイントなのかな、ということです。
 また、Endnoteも、大学で購入すればたったの5ドルでした。日本のサイトを調べたら数万円していたのでびっくり。Endnoteは、ReferenceやCitationのデータベースとして自分が使った参照資料のデータを保存し、さらに、何百種類ものReferenceの表記から指定の方法を選べるという、論文やエッセイに欠かせないソフトです。日本での認知度はよく分からないのですが(20年前の私の学生時代には存在していなかった!)、こちらの大学生でEndnoteを知らない人はいない、と思います。操作方法は、大学で随時開講しているワークショップで教えてもらいました。
 最近、購入しようかどうか、と思っているのは、AdobeのIllustrator、 Photoshop、IndesignというDTP関係の三種の神器セットです。これも学生価格なら、日本円にして数万円ほど。
 日本の翻訳会社さんとの仕事なら、分業化が進んでいるので、翻訳者はOffice(ワード、エクセル、パワーポイント)で事足りることがほとんどだと思います。
 ところが、NZでは翻訳者への要求の中に、当然のようにレイアウトまで入ってくることが多いのです。PDFを送ってきて、「これと同じレイアウトで納品してほしい」というオーダーがごく当たり前に来ます。いかにして、クライアントの要求にトータルにこたえることができるか、が翻訳者として重要になってきます。
 Illustratorと Photoshopは、会社員時代に使っていたので、いくらバージョンが進んだとはいえ、まあ、図をいじるぐらいはできるだろう、と思っているのですが、InDesignというレイアウトソフトを使ったことがないのです。私がDTPをやっていた10年前までは、QuarkXpressが全盛だったのですが、大学の授業で聞いたところ、今はInDesignが主流とのこと。これを使いこなせるか、どうか、ちょっと心配で。さすがにこれは、大学の授業やワークショップにも入っていないので、なんとか自分で習得しないといけないし。
 そんなことを言っているうちに、Windows7とやらが出てくるそうですし、Tradosだってバージョンが上がりましたね(これはまだまだ広がりそうもないと思っていますが)。
 それにしても、今さらですが、産業翻訳って、ITをどんどん使いこなして、効率を上げ、クライアントの要求にこたえ、レベルを上げていくことが求められているのだなあ、と思います。ただいまホリデー中ということで、もうちょっといろいろ情報を集めていきます。

Written by

記事を書いた人

みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

END