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RabbitとHare

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

 今週、来週は大学はイースターブレークですが、ワークショップに出席したり、各科目のAssignmentをやっているので、なんだかホリデイ気分ではありません。
 今週はイースターですが、もともとイースターとはキリスト復活を祝うもので、「春分の日以降、最初の満月の次の日曜日」がその復活の日とされています。金曜がGood Friday(キリスト磔の日)で、Holy Saturday(これはあんまり聞いたことがないですが)、Easter Sunday、Easter Mondayとなり、キリスト教国であるニュージーランドは4連休となります。
 もちろん、教会ではミサが行われ、キリスト教徒にとってはクリスマス以上に大切な行事ですが、私には夏の終わりを告げる4連休、という存在です。
 ただ、今年もイースターのチョコレートをたくさん買って、寝室のクローゼットに隠してあります。こちらでは、クリスマスのサンタのように、イースターバニーがチョコレートを子供たちにプレゼントしてくれるのです。商魂に身を委ねるようで最初は抵抗があったのですが、娘が毎年、楽しみにしているのでつい買ってしまっていました。でも、これも今年でおしまいの予定です。いつも、娘が書くカードにうさぎが返事を残していくのですが、そこに、さよならのメッセージが記入されるはずです。実は去年のクリスマスに、サンタも「今年で終わりだよ」というメッセージを残していっているのです。そのときの娘の反応は、「まだイースターバニーがあるし!」というものでした・・・。でも、もう日本でいうと小学6年生だし、たとえ半信半疑であっても、いつまでもこういう存在を信じ続けることに親が荷担するのはどうかと。ちょっと、いやかなり、寂しいのですが。サンタさん、イースターバニー、長い間どうもありがとう。
 さて、うさぎといえば、日本ではRabbit(アナウサギ)とHare(ノウサギ)はどちらも「うさぎ」として扱われることが多いですが、英語でははっきりと区別されています。Rabbitはかの有名なPeter Rabbitにあるように、まるっこくて、穴を掘って集団で生活し、今のペット用ウサギの祖先です。一方のHareは、耳が長く、手足もすらっとしていて、年中同じ毛の色のアナウサギと違って、夏・冬で毛の色が変化します。イソップの「うさぎと亀」は、英語では"The Tortoise and the Hare"です。また、「不思議な国のアリス」の三月うさぎは英語ではThe March Hareで、アリスが追いかけるうさぎはThe White Rabbitです。そして、Hareは草原で暮らし、穴は掘らないので、アリスが落ちていく穴は、もちろんRabbit Holeです。
 イースターバニーはもともと、Hareがモデルらしいのですが、この時期のスーパーに行くと、どう見てもかわいらしいRabbitをモチーフにしたチョコレートやぬいぐるみであふれています。

久々に登場の我が家のRabbit、キャンディです。去年のハロウィンに仮装させられたときのもの。真っ黒なので、どうも写真写りが悪くて・・・。

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みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

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