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NZ式舞台鑑賞

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

 この週末は、雨時々ひょう時々雷の中、高速道路で40分ほどの劇場へ娘と一緒に、ニュージーランドオペラによる「ヘンゼルとグレーテル」を見に出かけてきました。
 10歳の娘にとっては初めてのオペラでしたが、お馴染みのストーリーだし、なにより歌詞が英語だったので楽しんでくれたようです。
 ただ1つ残念なことが。それは、観客のマナーです。歌手が歌っている最中に、シュパッ(恐らく炭酸飲料のボトルを開ける音)が何回かしたし、途中で何を落としたのか「ドンガラ、ガラガラ」となにやらけたたましい音がしたし、私たちの後ろの列では、ポテトチップスを食べる人がいました。
 オペラですよ。いくら子供向けのストーリーとはいえ、オーケストラが伴奏する、れっきとしたオペラを鑑賞しながら、ガサガサ(袋の音)、パリパリ(食べる音)と音を立てて、ポテトチップスを食べるのです。
 でもこれは、NZでは珍しいことではありません。5月にロシアからキーエフバレエ団が来た時にもありました。あっちでパリパリ、こっちでガサガサ。
 お昼の公演で、子供連れが多かったせいかもしれません。でも隣の母子がパリパリとポテトチップスを食べ続けるのには、「すみません、ちょっとやめていただけますか」と思わず注意をしてしまいました。忙しい仕事の合間に時間を捻出して、1人100ドル以上の決して安くはないチケットの席で、娘と楽しみにして出かけた公演だったもので。
 ものすごく怖い顔でにらみつけられましたが、やめてくれてホッとしていたら、今度は後ろでパリパリ、と始まったので、げんなりしてしまいました。
 という話を知り合いの日本人にしたら、彼女もバレエの公演で隣の人がポップコーンを食べ始めたのでびっくりしたとのこと。「たぶんNZでは、これは許容範囲」だそうです。日本でも歌舞伎は飲食OKですから、同じ感覚ということでしょうか(とすると、注意をした私が間違っていることになる・・・)。
 ただ、マナーが悪いというか、迷惑を掛ける人がいるのは、大ホールでのオペラやバレエだけではありません。以前に、とても少人数のホールでのピアノコンサートで、演奏中にずーっとがさがさと飴の包み紙でもいじっているような音がし続けて(出所は分からなかったけれど、すごく耳障りだった)、ピアニストがすっかり立腹して、演奏を中断したことさえありました。ピアニストが「もう、いいですか」と声をかけたら、静かになったので(ようやく自分がしていることに気付いた模様)、演奏は再開されましたが。
 7月末にはロイヤルバレエの「ロミオとジュリエット」を見に行く予定です。公演自体はとても楽しみですが、はてさて、どうなることやら。

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みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

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