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子供の留守番

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

 ニュージーランドの子供たちにとって、今週と来週の2週間は冬休みです。こちらの小学校はホリデイに宿題がでることはないので、日本のように親子で宿題の完成を心配することはありません。
 しかし、働く親は休みの間の子供の行き場を決める必要があります。法律で、14歳以下の子供たちだけで留守番することは禁じられているからです。しかし心配ご無用。教育機関や地域の公民館などで、様々なHoliday Programmeが用意されていて、学校代わりに預かってもらえます。
 かくゆう私も、ホリデイごとにそういったプログラムを利用する親の1人です。私自身は家にずっといますが、仕事をする必要があります。とはいえ、1人っ子の娘に、私の邪魔をせず、1人で遊んでいろ、というのも酷なものです。このため、ホリデイプログラムは大変ありがたい存在なのです。
 今回は、学校でパンフレットをもらってきた、近所のYMCAのプログラムに参加することにしました。娘も慣れたもので、行きたい日のプログラムにマーカーを塗って、「ママ、これに参加するから、申し込んで」とのこと。
 値段は1日20ドル〜30ドルなので、日本円にして2000円〜3000円ほどで、そんなに負担になりません。娘は楽しいプログラム(スケートに行ったり、SPCAから動物が来て一緒に遊んだり)をエンジョイし、私は学校がある時と変わらないペースで仕事をすることができます。
 日本では、子供だけの留守番が法律で禁止されていない代わりに、こういったホリデイ中の対応の仕組みが整っていないように思われます。親の留守中に火事になったり、ベランダから子供が落ちたりという悲劇が後を絶ちません。こちらでは、もしそのようなことがあったら、状況によっては親の逮捕もありえます。
 それに法律以前で、私には9歳の娘を一人で留守番させるなんて、とても想像ができません。でも日本の親だって、預けるところがないから、仕方なく子供だけで留守番させているはずで、気軽に、安心して預けられる受け入れ先があれば、利用したい人も多いのではないでしょうか。
 日本での子供の事故の報道の仕方は、どうも「運が悪かった」「かわいそう」で終わってしまっているように思います。しかし、親(または監督者)が付き添ってさえすれば、防げたはずの事故も少なくないはずです。
 どうしてほかの先進諸国でできることが、日本でできないのかなあ、と不思議でなりません。

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記事を書いた人

みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

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