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あぁ、落ち着かない

パンの笛

通訳・翻訳者リレーブログ

 どうしましょう。近来稀に見るほどの安定した日々を送っています。今の計画では、仕事も来週いっぱいくらいまで順調。それなりに詰まって入っているけど、寝る時間を削るほどではない。内容も、脂汗をかくほど難解でもないけど、それなりにチャレンジする価値があるような楽しいもの。家族全員元気。息子の運動会も無事終了(関係ないけど。でも去年みたいに延期に延期を重ねて、平日に開催となってしまうと見に行けない確率も高かったから、まぁ、関係あるか)。ちょっと怖いくらいにすべてが順調です。素直に喜べばいいんでしょうけれども…なんだかここ何年も、「すごーーく暇で先が不安」→「すごーーく忙しくてものを考える余裕がない」という両極端な状態を行ったり来たりしていたため、現在の状態がにわかには信じられません。どうしても、これは嵐の前の静けさではないかしら、とか、ここで油断したらそれまでの人物だと判断するべく神様に試されているに違いないとか、猜疑心に溢れた心境に陥ってしまいます。思い返してみれば、自分の性格では基本的には追い詰められているのが好きなのです。課題山積、という状態であれば、タックルする対象が多くてやり甲斐を感じます。いかに目の前の難しい内容の翻訳をきちんとこなすか、いかにスケジュールの厳しい状態をかいくぐって質の良い翻訳に仕上げるか、こういうのが楽しくて、アドレナリンが出てしまうのです。切羽詰っているときには今みたいな状態になりたくて仕方がなかったのですが、いざなってみると、切羽詰った状況に戻りたい。矛盾しています。でも、一つ言えるのは、外で他の同業者などを目にしない分、自分が「精一杯やってる」と疑いもなく感じられる状況が安心に感じられてしまうのだな、と頭ではわかるのです。…でもこれではまるで貧乏性のようですね。今の状態を楽しめるよう、心にゆとりを持ちたいと思います。

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記事を書いた人

パンの笛

幼少時に英国に滞在。数年の会社勤めを経て、出産後の仕事復帰を機に翻訳を本格的に学習。現在はフリーランスの在宅翻訳者。お酒好きで人好き、おしゃべり好きの一児の母。

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