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首が! その2

the apple of my eye

通訳・翻訳者リレーブログ

カイロプラクティックである。
先日、テニススクールで転んで腰を打ったときに、側にいたアメリカ人コーチが「すぐにカイロプラクティックに行け!」と言ったけど、アメリカでは割と一般的らしい。
日本でもあちこちで看板を見かけるのに、行ったことがなかった。健康保険が利く所謂「整骨院」というところか、マッサージしかない。何となく、怖いかなぁなんて思っていた。
で、父が首を痛めたのを聞いて一念発起し、電車で15分ほどのちょっとした繁華街に近いカイロプラクターのところへ。
現在の症状や既往症などあれこれ問診があった後、施術服に着替えていよいよだ。
施術台は電動で起き上がったり倒したりできるもの。普通のフラットな台ではないのだ。
先生の診断は、やはり首の骨がずれているのと、肋骨も一部、関節からずれかかっているのでその周囲の筋肉が引っ張られてコリができるとのこと。
真っ直ぐ立つと今度は、骨盤が前に出ているために背中が反り過ぎており、腰に負担がかかりがち、と言われた。
イスに座るとき、真っ直ぐ座っていられないでしょ?と。言われて見れば、背中を曲げてしまったり背もたれに大きく寄りかかったりする癖がある。
寝るときも仰向けが苦手では? 確かに仰向けで寝ると腰が痛くなるので絶対に横向きかうつ伏せだ。
施術は不思議な感じだった。マッサージのようにやってもらうだけじゃなくて、先生の掛け声に合わせて自分も体を動かしたり力を入れたりするのだ。ボキボキなどの音はしない。痛くはない。コリがあるところは押さえられると痛いけど。
施術中についついいつものクセがでる。
「カイロ」って骨がどうとかって意味なんですか?
すぐに言葉の意味を確認したくなるのだ。
いえいえ、chiro っていうのは「手技の」って意味なんですよ、と教わった。
機械を使ったり鍼とは違うってことなのだろうか。
そんなことを言っているうちに、施術が終わった。
はい、首は真っ直ぐになりましたよ、と言われる。
まさかそんな。子どもの頃から首は曲がっているものと諦めてきたのに。
だが嘘ではなかった。自分で「これで真っ直ぐ」と思う状態のまま鏡を見に行くと、本当に真っ直ぐなのだ。それで当たり前なんだけど、今までは「真っ直ぐ」と思って見ると実は首は左に傾いでいて、誰かに「これで真っ直ぐです」と直されると、ものすごく違和感があったのだから。
呆然としてしまった。何度も何度も鏡を見に行ってみた。ほんとに曲がってない。狐につままれたような気分だ。首もずいぶん後ろまで回るようになった。すごい!
だがさらなる驚きが翌日に。朝、起きたとき、なんとも首の周囲が軽いのだ。触ってみると自分の首じゃないみたいに柔らかく感じる。首から肩にかけての筋肉がこんなに柔らかいなんて以前はありえなかったのに。
肩こりは職業病、対処療法で付き合っていくしかない、と思っていたのに、もしかするとずっと楽に過ごせるのかもしれないじゃないか。
何だかすごく希望に満ちた気持ちになってきたところで、実は私のリレーブログ担当は今回で最終回。ここのところは身体のことばかり書いていたが、何事も身体が資本! 皆さんもどうかご自分に合った健康維持法でお元気にお過ごしください。長い間お付き合いいただき、ありがとうございました。

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記事を書いた人

the apple of my eye

日本・米国にて商社勤務後、英国滞在中に翻訳者としての活動を開始。現在は、在宅翻訳者として多忙な日々を送る傍ら、出版翻訳コンテスト選定業務も手がけている。子育てにも奮闘中!

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