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ドイツ版・紅白歌合戦!

フレッヒ

通訳・翻訳者リレーブログ

 私が長年不思議に思っていたこと。
ドイツ人相方も不思議に思っていた。
日・独人、両方とも不思議だよね〜となるのは余り無いのだが、
これはドイツ国内でのお話。

 なぜ、ドイツ人は大晦日に決まったように
「dinner for one 」を見るのか。

 日本人が大晦日に紅白歌合戦を見るように、
ドイツ人も(日本の様に、最近の傾向は変わってきているかも
しれないが)大晦日の夕食後にこの番組がいつの間にか始まっていて、
皆で決まって鑑賞する。

 紅白歌合戦と違うのは、これが、
オリジナル脚本は英国で作られたもので
約11分間に渡るコメディードラマである事。

 一人の裕福な老婦人が、年末のディナーを自宅で催す。
それを給仕するのは彼女の家の専属老人バトラー。
長いテーブルに彼女の友人たちの席が
綺麗にセッティングしてあるが、題名の通り、
そこにいるのは、老婦人と老人バトラーの2人だけ。
彼女は友人達が生きているものと思っていて、
バトラーは友人達が居るかのようにサーブをする。
そして居ないゲストの分まで彼女と乾杯して
いちいち飲み干すので、当然のごとく酔っ払う。

 短いコメディードラマなのだけれど、
誰でも分かる古典的ギャグの中に、
ウィットに飛んだ皮肉ギャグも含まれていて、
なかなか見応えがある。
そして2人の演技もなかなかの物。
私の中での毎年・最優秀女優賞と最優秀助演賞の2人。

 でも、どうしてこれを毎年、ドイツ人は紅白の様に見るのだろう。

 オリジナル脚本やドラマは相当古いものなので(白黒)
当然英国人は知っているものかと思いきや、
大学で演劇を学んだ英国人の友人も知らなかった。

 Youtubなどでオリジナル音声(英)のビデオが見れるので、
是非一度ご覧あれ!
http://video.google.com/videoplay?docid=8908622153579785434
そしてどなたか、この謎をご存知の方、御一報を!

Written by

記事を書いた人

フレッヒ

高校時代をドイツで過ごし、日本の大学を卒業後、再び渡独。ドイツでの日本企業勤務を経て10年前よりフリーランスドイツ語通訳者として活躍。車関係全般・ジュエリー・スポーツ関係・整形外科分野を得意とする。普段はワイン・焼酎をこよなく愛し、庭で取れたハーブやジャガイモで主人や友人達とBBQしながら休日を過ごすのが大好き。そして大の八重山諸島フリーク。

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