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Deep-fried "??"

背番号8

通訳・翻訳者リレーブログ

→四角くて衣がついててカリカリに揚げてあって(deep-fried)フィッシュアンドチップス屋(通称 chip shop)に売っている甘いものは何でしょう?

イギリスに8年、しかもその大部分を寮で過ごすと大抵の食事には心を揺らさなくなります。悲しいかな学生の身分と懐具合だと寮で出される物を食べざるを得ないわけです。基本はメイン(冷凍のパイとか揚げ物とか)+全力投球で茹でてぐずぐずになった冷凍野菜(ビタミンは徹底的に破壊済み)+ポテト料理(揚げたり蒸したり焼いたりつぶしたりしたものいずれかをとにかく沢山)+日本人標準で2.5人分のデザートなのですが、林望さんが書いてらっしゃるようにスープもメインも付け合せも味がないので手をつける前に何であろうと塩胡椒するのがデフォルト。ぎょっとするほど真っ黒のグレービーなのに味しないってどういうことよと。一番へこんだのが缶入りスパゲティを温めたやつで、これは何かと言うと限りなくケチャップ味に近いトマトソース(具無し)に茹でてあるパスタを入れた”缶詰”。もちろん開ける頃にはうだうだです。イタリア人卒倒ものです。しかもこれが朝食に出る(脱力)。

金髪のかわいらしいイギリス人少年が学校から帰ってきて”ママおやつ〜!いないから自分で作っちゃおうっと”と食パンにアメリカ人ならピーナッツバターとジャム(ジェリーって呼ぶんですっけ?)をはさむところでしょうが、そこは小さくてもイギリス人、チップス(いわゆるフレンチフライ)をどっさりはさんで嬉しそうにもぐもぐするCMを見て凝固。そしてパンに塗るのは健康を考えてバターじゃなくてマーガリンね!ママも安心!という宣伝なのですが、いや気にするのはそこじゃないだろうと。ツッコミどころ多すぎ。これ、北の方に行くとカフェやらお店やらで割と普通に”チップスバティー”をいう名前で売ってるんですね。CMを見て以来気になっていたのでオーダーしてみたところ味は”見たまんま”。試すまでもなかった..。

さらに北の方で売ってるスナックとして”ディープフライドマーズバー”があります。えーと、あのチョコレートバーです。中に甘いヌガー状のフィリングが入ってるやつ。揚げちゃうんです。衣つけて。油分と糖分の強烈ダブルコンボ。しかもフィッシュアンドチップス屋で売られてるということはきっと衣は魚と同じやつかと。太っ腹!このブツはまことしやかに語られているものの、ジョークというか都市伝説的な扱いをされていたのですが、真偽を確かめるべくBBCニュースで調査をしたところ(←この辺大真面目にやるところがイギリス人)ちゃんと実在し、他の種類のチョコレートも揚げてくれないかとお客さんからリクエストされたこともある(某フィッシュアンドチップス屋談)とネットに載っていました。クリーミーエッグ(卵型のチョコでリアルに白身と黄身を模した甘い甘い甘いフィリングが入っている)を揚げてもらってどうする気だ。まさか食べる気じゃないだろうな、おい..。

まあお約束ですがイギリス滞在時私がむくむくと大きかった(今も決して小さくはない)のは想像に難くないでしょう。たぶん上記の品々は今でもイギリスにあると思う(いや絶対ある)ので渡英する機会のある方、是非試してみて下さい。

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記事を書いた人

背番号8

イギリスに長期留学後、インハウス通訳者として数社に勤務。現在は、フリーランス通翻訳者として活躍中。若手通訳有望株の一人!

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