INTERPRETATION

第12回 one up

木内裕也

Bazinga!

 人間関係を拗らせる理由は様々ありますが、その1つに数えられるのが、One upではないでしょうか? 会話の中で「あの人がこんな業績を残した」と話題になると、「それはすごい。でも私はもっとすごいことをした」という風に、常に1番でありたがり、相手よりも1レベル上にいようとすることが、One upすることです。Oneというのは、「1レベル」や「1歩」と理解できます。そして周りの人や相手より、上の立場にいたいので、Upなのです。インフォーマルな表現ですから、日常の会話で使うことができます。ただ気をつける必要があるのは、ややマイナスのイメージが付きまとう表現ということ。自分のことばかり話しをする人に、One upしてばかりいないほうがいいよ、と注意できます。もしくは、あまり好きではない人が何か良い成績を残したと聞いて、I can one up that.とやや敵対心を見せることもできます。ですから、何かの勝負で負けを喫し、「見事にやられてしまったよ!」と素直に認めるときはI got one-uppedというと、その素直さが伝わらないことがあります。やや、その事実に根を持っている印象が生まれます。ですから、そんな局面ではHe outdid me.やI tried, but I just couldn’t do it.などのほうがよい表現です。

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木内裕也

フリーランス会議・放送通訳者。長野オリンピックでの語学ボランティア経験をきっかけに通訳者を目指す。大学2年次に同時通訳デビュー、卒業後はフリーランス会議・放送通訳者として活躍。上智大学にて通訳講座の教鞭を執った後、ミシガン州立大学(MSU)にて研究の傍らMSU学部レベルの授業を担当、2009年5月に博士号を取得。翻訳書籍に、「24時間全部幸福にしよう」、「今日を始める160の名言」、「組織を救うモティベイター・マネジメント」、「マイ・ドリーム- バラク・オバマ自伝」がある。アメリカサッカープロリーグ審判員、救急救命士資格保持。

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