INTERPRETATION

第34回 Buzzwords 第3弾

グリーン裕美

ビジネス翻訳・通訳で役立つ表現を学ぼう!

皆さん、こんにちは。今週は、東京からお届けしています。到着した日は春のような陽気で感激しましたが、その後はロンドンに負けず劣らずの寒さ。それでも刺激の連続で学びの多い充実した1週間を過ごしました。

先々週からbuzzwordと呼ばれる表現をお届けしています。今回紹介するbuzzwordsは、incentivise、touch base offline、Guruの3つです。

1. incentivise (米incentivize):一昔前はmotivateやprovide with an incentiveと言っていたけれど、特にビジネスではincentive(インセンティブ)を動詞化して使うようになりました。

We need to incentivize our sales reps to achieve these targets.

(営業員がこれらの目標を達成するようインセンティブを与えなければならない)

2. touch base offline: 実際に会って話をする。電話、Eメール、インスタントメッセージ、ビデオチャットなど、最近はコミュニケーションの手段も増え、顔を合わすことなく気軽に連絡が取りあえるようになりました。けれども、だからこそ実際に会って話すことに大きな意味があるとも言えるでしょう。

Let’s touch base about that offline.

(そのことは会って話そう)

3. Guru: もともとはヒンズー教の指導者のこと。転じて、指導的な立場の人がGuruと呼ばれるようになりましたが、さらに転じてそれほどスキルのない人に茶化してGuruと言うことがあります。Rocket scientist(ロケット科学者) や Brain surgeon(脳外科医)も同様。文脈に気を付けて、誤解を招かないように訳すよう気を付けましょう。

以上、今回はincentivise、touch base offline、Guruという3つのバズワードを紹介しました。お役に立てば幸いです。

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記事を書いた人

グリーン裕美

外大英米語学科卒。日本で英語講師をした後、結婚を機に1997年渡英。
英国では、フリーランス翻訳・通訳、教育に従事。
ロンドン・メトロポリタン大学大学院通訳修士課程非常勤講師。
元バース大学大学院翻訳通訳修士課程非常勤講師。
英国翻訳通訳協会(ITI)正会員(会議通訳・ビジネス通訳・翻訳)。
2018年ITI通訳認定試験で最優秀賞を受賞。
グリンズ・アカデミー運営。二児の母。
国際会議(UN、EU、OECD、TICADなど)、法廷、ビジネス会議、放送通訳(BBC News Japanの動画ニュース)などの通訳以外に、 翻訳では、ビジネスマネジメント論を説いたロングセラー『ゴールは偶然の産物ではない』、『GMの言い分』、『市場原理主義の害毒』などの出版翻訳も手がけている。 また『ロングマン英和辞典』『コウビルト英英和辞典』『Oxford Essential Dictionary』など数々の辞書編纂・翻訳、教材制作の経験もあり。
向上心の高い人々に出会い、共に学び、互いに刺激しあうことに大きな喜びを感じる。 グローバル社会の発展とは何かを考え、それに貢献できるように努めている。
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