INTERPRETATION

第130回 数字に強くなるために その4 分数

グリーン裕美

ビジネス翻訳・通訳で役立つ表現を学ぼう!

皆さん、こんにちは。今日は、太陽が輝くバルセロナからお届けしています。週末のイギリスは真冬に逆戻りし、各地でかなりの雪が降りましたが、同じ欧州でも地中海側のバルセロナはさすがにすっきりと晴れ渡っていて気持ちがいいです。

さて、今回は「数字に強くなるために」のその4として「分数 (fraction)」について説明します。

本コラムをお読みの皆さんなら、分数の基本は既にご存知だと思います。分子を基数(one, two, three…)で先に言ったあと、分母を序数(first, second, third…)で言います。

・1/3=one third またはa third

分子が複数の場合は、分母の序数を複数形にします。

・2/3=two thirds

ただし、1/2の場合はone secondと言わず、one halfまたはa halfと言います。ここでoneやaを忘れないようにしましょう。

また1/4や3/4の場合、one fourth, three fourthsではなく、ふつうa quarter (one quarter), three quartersといいます。ここでも1/4のときはaやoneを忘れない、3/4のときはquartersと複数形にするのを忘れないようにしましょう。

英語圏で生活をしていると、quarterが意外なところでよく使われるのに気が付きます。

米国では25セント硬貨があるので、小銭の話でquarterが頻繁に使われます。

イギリスに来て意外に思ったのは、子供が自分の年齢を聞かれたときにI am eight and three quarters(8歳と9カ月)などと答える子がいることです。I am eight and ten monthsなどはあまり聞きませんが、年齢にa quarter, a half, three quartersは付け足しているのをときどき聞くことがあります。次の年になるのが待ちきれないのかな、とかわいらしく感じます。

ビジネスや経済の話では、この4分の1(quarter)の単位が大きな数字に使われることもよくあります。

a millionは100万、 a billionは10億と覚えていても、a quarter millionやthree quarters of a million、a quarter billion、three quarters of a billionと言われるとすっと日本語に変換できるでしょうか?

ちなみにa quarter millionは25万、three quarters of a millionは75万、a quarter billionは2億5千万、three quarters of a billionは7億5千万です。

逆も含めて、こういう変換もあせらずにさっとできるといいですね。

以上、今回は「数字に強くなるために」のその4として「分数(fraction)」について説明しました。お役に立てば幸いです。

2018年3月19日

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記事を書いた人

グリーン裕美

外大英米語学科卒。日本で英語講師をした後、結婚を機に1997年渡英。
英国では、フリーランス翻訳・通訳、教育に従事。
ロンドン・メトロポリタン大学大学院通訳修士課程非常勤講師。
元バース大学大学院翻訳通訳修士課程非常勤講師。
英国翻訳通訳協会(ITI)正会員(会議通訳・ビジネス通訳・翻訳)。
2018年ITI通訳認定試験で最優秀賞を受賞。
グリンズ・アカデミー運営。二児の母。
国際会議(UN、EU、OECD、TICADなど)、法廷、ビジネス会議、放送通訳(BBC News Japanの動画ニュース)などの通訳以外に、 翻訳では、ビジネスマネジメント論を説いたロングセラー『ゴールは偶然の産物ではない』、『GMの言い分』、『市場原理主義の害毒』などの出版翻訳も手がけている。 また『ロングマン英和辞典』『コウビルト英英和辞典』『Oxford Essential Dictionary』など数々の辞書編纂・翻訳、教材制作の経験もあり。
向上心の高い人々に出会い、共に学び、互いに刺激しあうことに大きな喜びを感じる。 グローバル社会の発展とは何かを考え、それに貢献できるように努めている。
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