INTERPRETATION

第99回 2013年にめざしたいこと

柴原早苗

通訳者のひよこたちへ

「通訳者のひよこたちへ」をお読みのみなさま、明けましておめでとうございます。みなさまにとって年末年始はいかがでしたか?ご家族と過ごしたり、あるいは仕事に従事したりとそれぞれのお立場で実り多き日々を送られたことと思います。みなさまにとって2013年がたくさんの喜びと幸せにあふれたものとなりますよう、お祈りしております。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、2012年の年初に掲載された第53回のこのコラムで、私は以下の3つを「2012年の目標」として掲げました。

1.自分が学んできた英語を社会に還元していく
2.「奉仕はさりげなく、振り向きもしないで」を実践する
3.自分の出来ることを一つずつ丁寧に

普通ならば昨年末にじっくりと顧みるべきだったと思うのですが、今年最初のコラムということで、ここで振り返ってみます。

まず1つ目の「英語を社会へ還元する」は、私の授業でも繰り返し伝えていることなのですが、私自身かなり意識して過ごした1年間でした。私のモットーはあくまでも「今の自分の英語の力でできること」を社会に対して貢献するというものです。道で迷っている外国人を助けるのでも良いですし、日本のことを自分のFacebookに書き込んで世界に発信するのでも構いません。昨年同様、今年も出来る範囲で実行していきたいと思っています。

2点目の「奉仕はさりげなく、振り向きもしないで」という言葉は、私が敬愛する佐藤初女先生の著作にあるものです。何かを行う際には見返りを求めず、派手にせずにひっそりと、という考えです。なるべくそうしたいという意志はあったのですが、まだまだ自分自身の未熟さを感じた昨年でした。今年は気持ちを新たに、引き続き初女先生のおっしゃったことを実践していきたいと考えています。

最後の「出来ることを丁寧に一つずつ」については、要改善だと思っています。どうしてもせっかちになってしまい、プライオリティの低いものに関しては雑に取り組んでしまったのです。今目の前のことに心を込めて丁寧に接するというのは決して難しいことではありません。そのことを肝に銘じて、今年は「丁寧さ」を意識していきます。・・・ということは、今このキーボードを打つ音にも気をつけねばなりませんね!私は打音がものすごいので・・・。

さて、今年の目標です:

1.古典を読む
2.すぐやる、必ずやる、面倒がらない
3.冷静に

昨年もたくさんの良書に恵まれましたが、先延ばしにしていた「日本・世界の名著・古典」をそろそろ紐解きたいと思っています。そして、思い立ったら必ずすぐに実行、かつ冷静に取り組むことを意識していこうと思っています。

2013年もすでに7日が過ぎました。残り358日を丁寧に過ごしていきたいと思います。

(2013年1月7日)

【今週の一冊】

「修身教授録一日一言」森信三著、致知出版社、2007年

一日一回、名言に触れることができれば人生は充実していくのではないか。そんな思いを抱きながら入手したのが本書である。著者の森信三氏は明治生まれの教育者。元となった書は「修身教授録」という、大阪天王寺師範学校の生徒たちのために記した本である。今回ご紹介する「一日一言」はそこから明言を抜粋し、365日分に収めたものとなっている。

今年に入ってから読み始めたのだが、すでに1月5日の項に印象的なことが書かれていた。

「その人が人生における自分の使命の意義を、いかほど深く自覚して生きるか否か」

ただ漫然と生きるのではなく、自らに課せられた使命、自分なりに出来ることは何かを考える必要性が説かれている。

好きな項目から読むもよし、起床時にその日のページに目を通すのでも良いだろう。丁寧に読み進めながら、説かれていることを自分の日常生活に取り入れることで、意義のある日々を送りたいと思う。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学非常勤講師。 上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。 ロンドンのBBCワールド勤務を経て現在はCNNj、CBSイブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。 NHK「世界へ発信!ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。 ESAC(イーザック)英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。 通訳学校にて後進の指導にあたるほか、大学での英語学習アドバイザー経験も豊富。 著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)、「英検分野別ターゲット英検1級英作文問題」(旺文社、2014年:共著)。

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