INTERPRETATION

第99回 「大損する」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

take a bath 大損する

Since the company wasn’t careful enough, it took a bath investing in their new project.

その会社は十分注意を払わなかったため、新規プロジェクトへの投資で大損しました

 私は「記念日」と名の付くものが好きで、カレンダーなどに書かれている「○○の日」という記述に注目しています。国民の祝日や業界団体が設定する記念日など、その内容も多岐にわたりますよね。ちなみに毎月26日は「ふろの日」なのだそうです。そこで今回は「お風呂」に関連した英語表現を見てみましょう。

 take a bathは文字通りであれば「お風呂に入る」という意味です。一方、略式表現では「大損する」という意味にもなります。ビジネスや投資などで巨額の損失を出す様子を表します。このフレーズが誕生したのは1900年代の始めだそうです。

 ところで日本語では「お風呂に入る」という具合に動詞の「入る」が使われます。英語で「お風呂に入る」はtake/have/get a bathです。「浴槽そのものに入る」のであれば、get into a bathとなります。同じ行為でも動詞が日本語と英語で異なるのは興味深いですよね。

 私はこの原稿を書くに当たり、紙版の辞書「オーレックス英和辞典」(旺文社)を今回は活用していますが、bathを使った表現がもう一つありました。take/have an early bathです。これはイギリスの口語表現で「(サッカーなどで)退場させられる」という意味だそうです。ちなみにan early exit from the World Cupは「ワールドカップからの早期敗退」となります。これを機にスポーツ用語を学ぶのも楽しそうですね。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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