INTERPRETATION

第94回 forkの意味、いくつ言えますか?

グリーン裕美

ビジネス翻訳・通訳で役立つ表現を学ぼう!

皆さん、こんにちは。5月も中旬に入りました。日本では「五月病」が話題になる季節ですが、イギリスでは試験シーズンです。9月に新学年が始まり、7月に終わる(大学は6月)ので、これからが学年末テスト、受験の季節。必死でlast-minute cramming(一夜漬け/直前に焦って詰め込む)している学生も多いことでしょう。

今回は、時事問題からは少し離れて、単純な言葉 fork を取り上げます。食事の際に使うナイフとフォークのforkですが、それ以外の意味はいくつ挙げられますか?

Longmanによると、

2)a garden tool used for digging, with a handle and three or four points

→ (園芸用の)フォーク、股鋤

3)a place where a road, river, or tree divides into two parts, or one of the parts it divides into

→ (川や道路、木で) 二股になっているところ、分岐点、支線道路、支流

4)fork of lightning

→幾筋もの稲妻

5)one of the two metal bars between which the front wheel of a bicycle or motorcycle is fixed

→ (自転車・オートバイの) フォーク

など名詞としての定義があり、また「分岐する」「フォークで運ぶ」「鋤で移す」などの意で動詞としての語義もあります。

ビジネスで出てくる表現としては句動詞のfork outを覚えるとよいでしょう。

「(お金)をしぶしぶ払う」という意味で使われます。

I had to fork out £600 on my car when I had it serviced.

(クルマの修理で600ポンドも払わされた)

など、自分のことにも使えますが、企業の制裁金の支払いや親が子供のために出す教育費などにも使われます。

以上、日常的な言葉ですが、応用編も使えるといいですね。

では欧米で学生をしている皆さん! 最後の追い込みがんばってください。

2017年5月15日

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記事を書いた人

グリーン裕美

外大英米語学科卒。日本で英語講師をした後、結婚を機に1997年渡英。
英国では、フリーランス翻訳・通訳、教育に従事。
ロンドン・メトロポリタン大学大学院通訳修士課程非常勤講師。
元バース大学大学院翻訳通訳修士課程非常勤講師。
英国翻訳通訳協会(ITI)正会員(会議通訳・ビジネス通訳・翻訳)。
2018年ITI通訳認定試験で最優秀賞を受賞。
グリンズ・アカデミー運営。二児の母。
国際会議(UN、EU、OECD、TICADなど)、法廷、ビジネス会議、放送通訳(BBC News Japanの動画ニュース)などの通訳以外に、 翻訳では、ビジネスマネジメント論を説いたロングセラー『ゴールは偶然の産物ではない』、『GMの言い分』、『市場原理主義の害毒』などの出版翻訳も手がけている。 また『ロングマン英和辞典』『コウビルト英英和辞典』『Oxford Essential Dictionary』など数々の辞書編纂・翻訳、教材制作の経験もあり。
向上心の高い人々に出会い、共に学び、互いに刺激しあうことに大きな喜びを感じる。 グローバル社会の発展とは何かを考え、それに貢献できるように努めている。
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