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見上げれば鉛色の・・

アース

通訳・翻訳者リレーブログ

きょうはわたしの住んでいる「日本海側」について、お話ししてみようと思います。ちょうどいま、きびし〜い寒気が来ていますね。「冬の日本海側」と聞いて思い浮かぶことと言えば、

「雪」
「寒い」
「鉛色の海と空」
「お魚がおいしい」
「雪かき大変そう」

くらいでしょうか。「実は違うのよ!!」と言いたいところですが、まあおおむね合っています。ただ、日本列島を南北に貫く山脈のこちら側(太平洋側)に住んだまま、あちら側(日本海側)に思いをはせるのと、実際に日本海の際に住んで長い冬を過ごすのとでは、それこそ天と地の違い。

わたしも太平洋側の生まれ育ちですので、冬といえば

「毎日ピーカン」
「風が強い」
「乾燥、カンソウ、かんそう」
「恐怖の電撃攻撃」

というイメージで、四半世紀以上を過ごしました。

旧称「裏日本」に来て思ったのは、日本はやっぱり太平洋側を中心にモノゴトが回っているということ。人口も産業もそちらに大きく重心が傾いているわけですから、当然といえば当然なのですが、テレビの全国放送で「空気が極端に乾いていますから、対策を・・」なんてコメントを聞いたりすると「いや、湿度60%だし」とテレビに向かってツッコミを入れたりします。

まあそれはそれとして、日本海側の暮らしってどんななのか、その一部を少しずつご紹介していこうと思います。きょうは「雪」です。

当然ながら、雪はよく降ります。ただ、北は北海道から、南は島根県あたりに至るまで、量はかなり違います。わたしの住んでいる北陸は、う〜ん、やっぱり多い方でしょうか。でも青森や新潟の超・豪雪地帯のようなことはなくて、最大でも1〜1.5メートル前後といったところ。

ただ、北海道やモスクワに行ったときに感じたことですが、極寒の地域の雪というのは本当にさらさらしていて、それほどカサがないのに対して、こちらの雪は水分をたっぷり含んで、ひたすらカサが多く、そして重い。それでも北陸は、話題の(?)青森・酸ケ湯の方から見れば、大変さは5分の1くらいかもしれません。

特に雪が多かった2006年の様子。自然の積雪は1メートルでも、屋根から落ちた雪がどんどこ積み上がって、最後にはこんなふうになってしまいます。ちょっとすごい光景だったので、およそのお宅ですが、つい写真を撮ってしまいました。

北陸地方でも、降ったばかりの雪はまあまあさらさらしていることが多いのですが、雪って、時間が経つと固まって、単位体積あたりの重さがどんどん増えていきます。

なので、屋根から落ちる雪は、まさに凶器です。軒下にひたすら積み上がっていきますので、縁側や掃き出し窓から雪がなだれこむ可能性があります。

家が破壊されるのを防ぐため、雪国では一般のお宅でも、雪のない地方とは異なる家の作りをしています。建築中の一般家屋を見て分かることは、雪の重さに耐えるため、まずは「頑丈」なこと。それから、わたしの住む地域だけかもしれませんが、床の位置が基本的に高かったり、軒先が大きくつき出していることもあります。我が家(公営賃貸)もその典型。

earth25.jpgこんな感じです。雪に突き刺さっているように見えるのは、庭に降りるための階段です。

ここまで軒が張り出していますと、冬の低い太陽であっても、日差しはなかなか家の中まで入ってくれません。まあでも、冬に晴れることなんてほとんどないので、別にいいんです。それよりは家が壊れないことの方が重要です。それに、夏は逆にほとんど日差しが入らず、非常に涼しいという思わぬ効果もあります。最近では北陸もかなり暑くなりますので、大変助かっています。

earth26.jpg軒が短いお宅では、「雪囲い」というものを作ることもあります。これは建築時そのままに保存されている民家(築100年くらい?)で、ワラやヨシでぐるっと囲まれています。最近ではワラやヨシの代わりにトタンを使っているお宅が多く、家全体ではなく、掃き出し窓のところだけ立てているのもよく見かけます。

こう言ってはなんですが、トタンはちょっとさみしい印象になります。それに、家全体を囲うにしろ、掃き出し窓部分だけにしろ、家の中が暗くなるだろうなあ・・と思います。

ところで「冬に晴れない」とはどういうことか。太平洋側にしか暮らしたことのない方々と話していると、どうしても感覚的に分かってもらえないなあ、と感じることがあります。

とにかく、晴れません。いや、「晴れ間」はあります。台風のときに、四六時中、雨が降り続くわけではなくて、一瞬青空が出たりすることがありますが、まさにああいう感じで、10分後には暴風雪になったりするので、要注意です。

ですので、毎日毎日、朝から晩まで四六時中、鉛色の雲にびっしり覆われた状態が続く・・ということはありません。案外、日が差す時間もあります。そんなときは、積極的に日差しを浴びて、ビタミン生成!と相成ります。

もちろん、太平洋側と比べれば日照時間は大きく違います。こちらで暮らし始めて最初の2、3年は、あっと驚くポジティブ思考のわたしも、さすがに参りました。イギリスに留学した人が、耐えられずに逃げて帰ってしまうなんて話を聞いたことがありますけれど、非常によく分かります。まあそれでも、慣れればどってことない・・とまでは言いませんが、プラス思考でなんとか乗り切っています。

寒くなると魚介類は本当に安くておいしいですし、雪が積もってしまえば、朝、カーテンを開けると毎日「銀世界」。晴れたりなんかした日には、なんて美しいのでしょう〜。

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我が家は中山間地にありますので、庭にうさぎさん、きつねさん、たぬきさんの足跡が残っていることもあります(上の写真にはありませんが、きつねはしっぽを引きずりますので、よくわかります)。鳥の足跡もすごくかわいいです。

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除雪車が積み上げた雪山でソリを楽しむ子どもたち。わたしもやりたい。

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ついでに、寒ブリの「あら」。これでたぶん300円くらいだったと思います。ブリ大根にすると、めちゃくちゃおいしいです。カニは当地でも高級品ですけれど、ズワイガニの雌の「香箱ガニ」になりますと、普通のスーパーで一杯198円とかで売られていたりします。小さくてもかなりおいしいです。うふ。

雪による苦労や楽しみはまだまだたくさんありますけれど、ずいぶん長くなってしまったので、きょうはここまで。またいつかお話しようと思います。

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記事を書いた人

アース

田舎の翻訳者。外国留学・在留経験ナシ。都会生まれの都会育ちだが、現在はド田舎暮らしで、ネットのありがたさにすがって生きる日々。何でも楽しめる性格で、特に生き物と地球と宇宙が大好き。でも翻訳分野はなぜか金融・ビジネス(英語・西語)。宇宙旅行の資金を貯めるため、仕事の効率化(と単価アップ?!)を模索中。

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