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ただいまリハビリ生活中(・_・;)

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通訳・翻訳者リレーブログ

自分の身体を過信していました。生まれてこの方、壊れたことなどなかったから。どんなに酷使しても、ピンピンしていましたし。そもそも酷使しているという感覚などなかったわけで。しかし長時間パソコン前に座り続け、時間が過ぎるのも忘れ、原稿書きに夢中になっていたのは、まあ確か。それもトホホな姿勢で、それも何十年も平気で…。
特にここ数年は、パソコンに貼りつく時間が増えていて。いま振り返り思えば。特に昨年から今年にかけては、苛々するような下手な文章と格闘していて、ストレス貯めまくっていました。
とどめは、先月急ぎのDVD超大作字幕入れ。モニター左上の画面を凝視し、ヘッドフォンから流れる会話に耳を集中し、石のように肩こわばらせ、陽が出ていようと出ていまいと関係なく、平気で10時間とか、100メートル走者のように息もせず、3日ほどブッ続けで、夢中でキーを打っていました。
で、完璧納得ものを無事入稿。その途端、酷い頭痛&フラフラ感に襲われて、耐えきれず、その場にブッ倒れてしまいました。
これまでも、凄い勢いで原稿書きした直後に、ドクンドクン頭痛がすること、時々ありました。しかし10分も横になっていれば、いつもすぐに回復していたのです。だから頭痛なんてそんな程度のもの。心配することなどないと思っていたのです。
ところが今回このDVDの直後は、1時間横になっても治らず。治らないどころか、酷くなる一方で。両目の後ろから右耳辺りが、ドクンドクン、ドクンドクン。一晩寝て、起きても、まだドクンドクン、ドクンドクン。
フラフラしながら、家のことあれこれやっていると、何となく気は紛れるのですが、でもいざまたパソコン前に座り、原稿書きを始めると、1時間もしない内に、再び凄い勢いで……
ドクンドクン! ドクンドクン! ドクンドクン! ドクンドクン!!
でも、暢気に寝てはいられない。こんなことで、原稿を落とすわけにはいかないのだ。だから騙し騙し作業を続けてみるのですが、通常1日で完成するものが、3日近く掛かったり。だから完璧にやり遂げる自信が持てず、せっかく頂いたやりたい仕事も、泣く泣く断ってしまったり。そんな思いっきり悲惨な状況が、その後しばらく続きました。
同業者友だちに嘆いたら、”あたし等は更年期障害とか、まあそういう御年頃。だからあちこちガタがくるんだよ。仕方ないさ”などとあっさり言われてしまったり。
とほほ。
別の友だちには、”集中し過ぎじゃないか?”とばっさり。でもでも、集中せずして、どうやって原稿を書くのさ??
“仕事やりたくないってサインなんでないか?”と、また別の友だちには指摘されるし。隠れ仕事したくない人か、このあたし?!
“あんた、これまで自分の身体にあまりにも無頓着だったから、そのツケが一気にきちゃったんだよ”とも言われたり。はい、それは確かだ。おっしゃる通り。
フェイスブックに投稿したら、”頭痛には緑色のリンゴが効く”とか、”パソコンとスマホを、いますぐ窓から投げ捨てろ!”とか、”そっちの仕事を止めて、カナダの緑の中へおいでよ”などと、向こうの友だちはもう勝手に言いたい放題。
(;一_一)
焦・焦・焦!!!
焦ると、ドクンドクンが余計ひどくなる。
そうして、余計に、焦る……。
そのドクンドクンが和らいだのは、2週間も経ってからのこと。
しかしホッとしたのもつかの間、今度は脳味噌全体に、膜が掛かったような感覚に。それも軽い鉛製のヘルメットを被っているような感じで。まるで初めての感覚、それも妙にイヤ~な感覚。
ちょっとビビり始める。
このヘルメットがまた、なかなか脱げず。おまけに同時に、左目周辺がピクピクし始め、こりゃどうしたものかと思っていたら、そのまた翌週には、今度は左手先3本がシビレるように!
指のシビレ…ですと???
その数日後、久々、全神経集中しなければならない原稿があった夜、例のドクンドクンが再びやってきて、寝る前には、それと共に脳味噌がシビレる感覚が。キューン! ピカピカ! わずか2分ほどのこと、だったと思うのですが…。
もう、いままで感じたことのないような、言葉では表現できないような、最悪の感覚。
いよいよ……焦りがマックスに。
で、その夜、なかなか寝つけず。結局ベッドから飛び出て、真夜中にネットであれこれ検索。
脳溢血、脳梗塞、脳出血……。
左手足か右手足が、同時にシビれる??
で、自分の左足を触ってみる。
そ…そ…そう言えば、なんだかシビれてる…気が…する。
どーなってるんだ、このあたし??
焦・焦・焦!!!
結局、一睡もできず。いつの間にか、夜が白み始めている。
顔面蒼白。そのままボーッとしながら、近くの外科医に駆け込む。
ヨロヨロ、ヨロヨロ。
先生 「どうしました?」
あたし 「一か月前にパソコン作業で………<途中省略>………手がシビれてきたんですぅぅぅぅぅう~~!!」
先生 「なるほど」
あたし 「目の前が真っ白になったんすぅぅぅうう~~!!!」
先生 「なるほど」
あたし 「この脳味噌、見て貰えますか? 何かできてる気がするんですぅぅぅぅう~~!!」
先生 (きっぱり)「いやぁ、それはないでしょう」
あたし 「それとか脳溢血、脳梗塞、脳出血とか!!!」
先生 「うーーん…」(困り顔)
あたし 「脳内出血してることは考えられないですか???」
先生 「そんだけ口が回ってれば、心配ないでしょう」
あたし 「し…しかし……アゴもガクガク音がするんですよぉぉぉぉ!!!」
先生 「なるほど、なるほど」(…と言いながら、カルテに何か書き込んでいる)
あたし (”心も病んでいる。要・トランキライザー”…とでも書いてるんでないか?? 焦りながら、カルテを覗き込もうとするものの、まるで読めず)
先生 (しばらく考え込んだ後に) 「原稿書きはもう長いことやっているの?」
あたし 「はい、

う20年近くになると思います」

先生 (アウト・オヴ・ザ・ブルー的に)「これからちょっと首のX線を撮りましょう」
あたし 「く…く…首…っすか?? 脳味噌……でなく??」
先生 「はい。脳味噌は大丈夫だとは思いますが、でも、どうしてもそっちの方が気になるのでしたら、専門医を御紹介しますが。どうしますか?」
(じーっとあたしを見つめる先生)
あたし 「……( 一一)」
と言うわけで、そのまま別室に連行され、その”首のX線”とやらを撮られる、このあたし。
ここで、一度退席。
10分後、呼び戻される。
看護婦 「ぺこたんさん、どうぞお入りください」
あたし (いよいよ、脳内出血の宣告だ。あぁぁぁぁガガガガガッツ~~~~!!!!)
覚悟を決める、このあたし。
心臓バッコン・バッコン。フラフラしながら、先生の元へ。恐ろしさのあまり、その場で失神しそうになる。
先生 (前置きもなく、いとも簡単に…)「ストレートネックですね」
あたし 「ス……ス……ストレート……ネ…ネ…ネ……って……はいっ??」
先生 「ストレートネック。それもそうとう重症ですね。よく我慢していましたね」
あたし (思いがけず褒められて、一気に気分良くなる、このあたし)
目の前に吊されている、X線に写る骸骨の首。哀れぺこたんさんの御首。確かに文字どおり、笑っちゃうほど、ストレート…なのであった。
先生 「パソコンの前に長時間いる人に多いんですよ」
ああ、なるほど。パソコン前に。おまけに胡坐をかいたり、猫背で画面を見つめたり、頬杖をついたりと、もうやりたい放題。何十年も。それが祟ったのか…。
ここで、そのストレートネックとやらについて、詳しく説明される。いわく、”サスペンションの利かない車に乗っているような状態”…なのだとか。
ふむふむ。
説明終了直後、隣のリハビリ・ルームに案内される。これからじっくり地道に、しばらくやらなければならない…のだと。やれば完治する…とのこと。
ああ、やれやれ。
でも、脳溢血でも脳梗塞でも脳出血でもなくて、ああ良かった(^_^)v
と言うわけで、ただいまリハビリ中。初めての体験、いや、10代の頃に某南米国で、車の衝突事故を起こした時以来、2度目。とても貴重な体験だ。なかなか出来るモンではないぞ。
いまやっているのは: 首を温める→マッサージをする→首を引っ張る。これで30分、それを週3回ほど。
自宅から徒歩10分ほどのところにある病院。なのでウォーキングがてら、計1時間から1時間半ほど。心地好いひと時を過ごしています。
あっ、そうそう、御報告遅くなりました。少し前から、本格的にウォーキングを始めました。念願の。この間は、富士山麓を歩いたし。やっぱり身体を動かすことは大事ですよね。足腰が強くなるし、血圧は安定するし、心身ともにすっきりするし、たまに面白い写真だって撮れちゃえるし。あっ、このウォーキングの話は、また次回にでも…。
……で、いま気づいたのですが、このブログをこうして夢中で、一気に書いていても、頭痛も肩こりも首こりも、一切起こっていないではないか!
ブラボーです!!
こりゃ奇跡だ。ありがたや。
健康であると言うことは、なんて素晴らしいことか。
当たり前だと思っていたことが、実は当たり前ではなかったなんて…。
と言うわけで、ゆっくりとではありますが、この首、治りつつあります。
そんなあたしのいま最大の心配は、もっぱらスヌーピー家のシュローダーくんのこと。あの若さであんな姿勢で、日々ピアノに向かっていたら、青年になってから大変なことになりそう。
大丈夫か、シュローダーくん! 首って、とても大事なのだよ!

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記事を書いた人

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高校までをカナダと南米で過ごす。現在は、言葉を使いながら音楽や芸術家の魅力を世に広める作業に従事。好物:旅、瞑想、東野圭吾、Jデップ、メインクーン、チェリー・パイ+バニラ・アイス。

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