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イグアスの滝 ≠ 清里 + 八ヶ岳

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通訳・翻訳者リレーブログ

パッコ〜ン!  ある日突然、親友からメールがきた。
いわく…
“今年は長い夏休み取れそうだし、気分転換したいから、どっか一緒に行かないか?”
“いいね、いいね!”  すぐさま返事した。
“で、何処ら辺を目指すか?”
すると…
“イグアスの滝なんて、どうだ? 前々から一度、行きたいと思ってたんだ”
…そう、ノタマウではないか!
軽い眩暈感じる、このあたし。
[あたし] イ…イグアスの滝……ですとぉぉぉぉ〜〜おおおおっっ??
[とも] おお! そーだよ!
[あたし] あっ、それは、東武ワールドスクエアにあるとですか?
[とも] いえいえ、南米大陸にあるアレですよ。
[あたし] す…するってーと、南米にある、本場モンの、あの滝ですたい?
[とも] ハイハイさー。
[あたし] で…でも、南米って、あーた、地球の裏側にあるですとよ!
[とも] おー! しかと心得とるぞよっ!
ひたすら元気ハツラツな、この、とも。
はーー。
な……な…ん…べ…い……か……
あたしとしても、この夏、どっか行きたいのだが……
イグアス………ときた…か。
へなへな (。-_-。)
南米某国棲息時代、その滝へは、一度行っている。記憶は霞の中、ボヤけたセピア色だが。けど滝前ピースしてる、証拠写真が残っているから、確かなる過去だ。
でも、あの頃は、近かった。
が、ここは、ニッポンだ。
遠い。半端なく、遠い。
だいたいあたしゃ、飛行機ってヤツが苦手なのだ。あんなデッカい鉛の塊が、空を飛ぶだなんて、どう考えたって、あり得ない。いまだ、信用しちゃいない。
それに、この首は病み上がりだ。だから長距離移動は、まだちょっと自信がないのだ。
さっさと全身麻酔してくれるか、ベロンベロン酔っ払った状態で、意識朦朧の中、速やかにアチラさ運搬してくれるのなら。そうしたら、まあなんとか、耐えられる気もするが…。
なーーんて、ぐっちゃらぐっちゃら弁解してる間に、その話は、トッとと立ち消えとなってしまった。
ところが、ところが。
そのイグアスの余韻まだ覚めやらぬ中、その親友から、また連絡がきた。
“やっぱ、どっか行こうぜ。ねぇ、バス・ツアーなんて、どう? 近場でも良いしさ”
そう言いながら、何候補かリストアップしてきた。そうして、”一番上のコースなんか、どう?”…と。
それ見てあたしも、すぐさまビビーンときた。
それで、その場で決定。
で、翌朝には御2人様、予約完了となった。
友は、やること、早かった。
まあ、イグアスの滝からは、ほど遠いが。
でも近場だから、例のデッカい鉛の塊に、乗らずに済む。
だから、ホッとした。
が、しかし。地球の裏側から、いきなり、すぐ御近所への変更。
ちょっとばかり、寂しくもあった。ちょっとばかり。
イグアスの滝は、いずれ必ず、行こう!
というわけで。
前置き、長くなりましたが、ここからが本題だ。
場面はいきなり、翌週の某吉日。
新宿駅前、朝7:10am発。
するってーと、起床4:30am、家出5:30amだ。朝食調達タイム+トイレ・タイム考慮して。
で、毎度のように、前夜なかなか寝つけず。まるで遠足前の、興奮し過ぎの鼻たれ幼稚園児よ。よって半眠状態のまま、新宿の集合場所へ。それも結局、40分も早く着いてしまい。
でも、”早起きは三文の徳”…ってゆうではないか。ときに、”三文”ってナンだ? 英語では確か、”ミミズ捕れてトクする早起き鳥”…の話だったが。
それで―。
集合時間まで、ミミズ探しトク探し。駅周辺の朝の顔、眺めながらフランフランしてみた。
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あっ、申し遅れましたが―。
この度の行き先は、清里&八ヶ岳方面。あの辺りに滞在するの、中2の修学旅行以来だ。懐かしい。
で、いざ、バスの中……。
“日本の緑は美しいね!”…などとふたり呟きながら、御一行様、まずは明野村のひまわり畑へ。
ひまわりって、なぜこうも夏が似合うのだろう! 全部で約60万本あり、高さ3mくらいまで成長する…のだとか。うーん、そう言われても。あまりに凄い数字なんで、意味分からん。
でも、とにかく…可憐! お見事!  言葉では表現し切れないので、実際の風景、しばしご鑑賞くだされ。
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その後。近くの農園で、じゃがいも&とうもろこし狩り。
軍手借りて、スコップ握り締めて。穏やかな農夫たちの説明に、耳傾けながら。大地をゆっくりゆっくり、踏みしめながら。久しぶりのプチ土いじり。
収穫したじゃがいも&とうもろこし。(←後者は、ゴールドラッシュという品種)。どちらも、東京で普段買うのとは、まるで大違い。甘くて柔らかくて瑞々しくて(…という形容、単純すぎて使いたかないが)。とにかく、味が濃く。野菜らしい香り&旨味が、中に凝縮されていて。大地の恵み。何とも贅沢な味がした。
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昼食は、清里高原にて。
そこのレストラン・ビュッフェは、野菜たっぷり&肉魚たっぷり&デザートたっぷり。もの凄い品数。最高に美味だった。おまけに、ワインも牛乳も野菜ジュースも、みーんな呑み放題。
夢中で、無言で、あれもこれもそれも、片っ端から、腹の中さ流し込むふたり。
完了後。御満悦モードMAXのまま、重くなった腹抱えながら、目の前のパノラマ・リフトで、標高約1900Mの大展望台へ。
おおおおおぉぉぉぉ~~!!!
野鳥さえずり、トンボ飛び交い、風そよぐ草花。
天空に広がるパラダイス~♬♬
澄み渡った空気を、思いっきり深呼吸しながら、”こんなところに住めたら、ヒトとして、幸せだろうな”…などと思ったりした。
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復路。ふたりで乗ったリフトには、横バーがなく。どういうわけか。
“これって珍しいね、スリリングだね”
“ここからスマホ落としたら、すぐ拾いに来てくれるかね?”
“そりゃここは日本だもん、文句なく駆けつけてくれるだろうよ”
“そうさな”
…ふたり足ブラブラさせながら、ノー天気に談笑していた。
ほどなくして、話題の安全バーを、すぐ頭上に発見。
“あっ、アレでねーか? ってことは、手動なのか?”…などとホザきながら、ソイツを速やかに引きずり下ろし。で、ふたり事なきを得たのであった。
ああ~。スマホどころか、身体ごと落とすトコだったわさ。
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その後。ぶどうの食べ放題、ってのも体験した。中東暮らし長い友は、ぶどう狩りはほどほどに、与えられた時間のほぼすべてを、ぶどう…”の葉”狩りに、命かけていたが。
このぶどうの葉を使った料理、驚くほど美味なのですよ。正式名、忘れてしまいましたが。詳しくは友人まで…もとい…最寄りの中東レストランへ。
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話は、そうとう前後しますが。
この友人とは、大学1年からクラスが一緒だった。ってことは、出会ってから、もの凄まじい歳月が経つのだ。
その学生時代には、アルバイト@某メーカー最新ハンディカム展示会…で、大阪に1週間ほど滞在。なーんてことも一緒にした。
イベント期間終了後、大阪に延泊し、府内観光+大阪城見学。その夜、阪神タイガーズ優勝という、ハレー彗星もびっくりの瞬間に、偶然予想外の遭遇。
結局、ドサクサに紛れ流れに任せ、熱狂的ファンやら地元民やらと、ハイタッチして回り、一緒に祝杯を上げ、ほぼタダ¥の晩食&翌朝食の、出血大サービスの恩恵を。ふたりともチャキチャキの東京っ子、なのに、ちゃっかり食い倒れ。
そのタダ朝食喰らった後、神戸へと移動。また市内観光をし、異人館で異人さんの衣装着込み、記念撮影をし、ふたり満面の笑み浮かべ、東京へ戻ってきたのだった。
夏休みには、同級生大勢と、沖縄&与論島へ旅行した。
“カネなしヒマだらけ”の学生ゆえ、行きも帰りも船。サンフラワー号というフェリーで。だっけ? あの航路、いまでもあるのかな? とにかく…行き&帰りばかりが、やたら長い旅行だった。
肝心の沖縄&与論島は、台風か何かで悪天候。そのため帰りのデッキ上、ムキになり日焼けしたこと、微かにだが、覚えている。確か、他のみんなが下階ザコネ寝台で、船酔いゲロゲロウガピッピやっている間に。ふたりプール横でコパトーン浴びまくり、グリングリン寝返り打ちまくり、無理矢理こんがり色肌に。
その夜。東京へ戻ったら、御巣鷹山の事故で、世間は、重悲しい空気に包まれていた。奇しくもそれは、29年前の先週12日のこと。遠い遠い昔、アゲアゲな時代。でもあの頃を境に、この国の雰囲気は、少しずつ変わっていった、ような気がする…。
一方。そんな時代の中―。
友人との話は、大学卒業後も続く。
ふたりの勤め先が、なんと! 徒歩2-3分のところにあったのだ。だから時々会っては、ご飯食べたり茶したりしていた。こんな広い東京で。まさに奇跡だ。神さまの粋な計らいだったのだと思う。いま思うと。そういうこと、間違いなくあるある。
そう言えば、高校時代からの親友の会社も、道挟んだ向かいにあった。”ずーっと仲よくするんだゾ!”…と神さま、応援してくれていたに違いない。やっぱり、どう考えたって。そういうことって、確実にある。
で、その大学の親友。
その後、中東の某国へ移住。発つ直前には、”コレわたしだと思って、大事にして”…と、ウンコのぬいぐるみをくれた。デッカいハエがへばり付いた、つぶらな目の手乗りウンコ。
とほほっ。
それから幾年かの時が流れ―。
あたしは雑誌編集部から、すっぽり足を洗った。その頃ちょうど、その中東友は、一時帰国中だったのだ。な〜んて絶妙なタイミングだ。
で、会社辞めたこと伝えたら、”ならば、一緒に向こうへ行かないか?”

…と誘ってくれた。

ああ、あの時もやっぱり、神さまが、見守ってくれていたのだと思う。”いい機会だから、あっちの世界、その目で見て来なはれ”…とか何とか言いながら。
と言うわけで、その僅か10日ほど後。
ふたりは飛行機に乗り、その中東の某国へと向かったのだった。
チグリス・ユーフラテス・メソポタミア文明。テーベ・メンフィス・ヘリオポリス…。
暗記力そう芳しくはないのに、いまも昔も、あの辺だけはベラベラ羅列でき、羅列するたび、ナゼかゾクゾクする、このあたしに運命づけられていた旅路旅先。きっとそうに違いない、と勝手に舞い上がりながら。
で、結局、ズルズルと1カ月半も、お邪魔してしまった。あーほんとーに、あの時は、”お邪魔”だったと思う。いま思うと。
だって、1カ月半も…ですよ! 思いっきり邪魔だったろーさ、そりゃっ(( _ _ ))..
それだけ、あの御国の国民&食事&文化が、ひどく魅力的であり、友だちの家が、えらく心地好かったから。と言うことなのだけれど。しんみり。
その後も、ずっと変わらず。
箱根の高級温泉宿に連泊したり、カッパ探しに出かけたり(←←雨の時に着るヤツでなく、曲がったキュウリで釣るあの子たち…ね)、川崎のフリー・マーケットに参戦しコガネ稼いだり、下町をめぐり猫探したり、浅草方面から川下りしたり、上野公園で花見したり、ハワイアン・パンケーキ食べたさに、表参道でギャルに紛れ、2時間列に並んだり、溜池の中東バザーへ足を運んだり、母校の同窓祭を冷やかしに行ったり、府中の競馬場さ行ったり。
あちら宅で、唸るほど旨い特製焼肉ご馳走になったり、こちら宅に何泊かし、中東料理あれこれ作って貰ったり。
そんなこと、あんなこと、こんなこと。実に色々なところへ、わっさわっさ出向き、楽しいこと山盛り、一緒にしてきたわなあ。
いまこうして書きながら、遠い遠い目。深~い感動を覚える。
だから、若者よ。SNSなどホッぽっといて、友だち等と、どんどん外へ出かけよう。そうしてたくさん遊んで、色々な体験しよう!
……って、なんのこった??
けど、マジメな話。
この年にもなると(←どの年になったとっ?)、自分が大切にしなければならないものと、そうではないもの。そういったことが、はっきりと分かってくる。
人生の中、親友と呼べる相手なぞ、そうそう出会えるものではない。でも、それで良いのだよ。数ではないのだし。
気の合う相手が、幾人かいさえすれば。それで十分、幸せだ。その人たちを…その人たちとの関係を、地道に静かに、大切にしていくだけ。
って、あれれっ?? なんだよ、これっ!?
これ書き始めた当初は、清里&八ヶ岳の話して、”バス・ツアー最高。お勧めです”…てな締め方しようと、軽く企んでいたのですが。こんな個人的遠い目昔々思い出話を、こーんなに長々するつもりなど、全然なかったのが。
では、仕切り直しまして……
はい。そのバス・ツアー。
日帰り連泊、近場遠方、名所温泉街アウトレット、桜・紅葉・積雪、花火夏祭り山登りフルーツ狩り…などのイベント参加型……などなど。色々な旅行会社から、色々なコースが、方々の集合場所から、毎日のように出ています。
食事も、地元食材によるビュッフェだったり、地元名産品のお土産つきだったり。宿泊先の部屋も、もれなく海側・湖側・河側だったり。
個人では行き難い場所、経験できないこと。それ等を、素晴らしくお得な料金で。友だち同士・家族・おひとり。老若男女、誰でも気兼ねなく、ふるって参加できます。
ちなみに…
↑  ↓ 明野村のひまわり畑は、8月下旬頃まで。まだまだ楽しめます!
バス・ツアー、もう最高~~(^_^)v

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記事を書いた人

サイトデフォルト

高校までをカナダと南米で過ごす。現在は、言葉を使いながら音楽や芸術家の魅力を世に広める作業に従事。好物:旅、瞑想、東野圭吾、Jデップ、メインクーン、チェリー・パイ+バニラ・アイス。

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