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Harry Potter and the Deathly Hollows

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

 ニュージーランドは2週間の冬休み中ということで、娘とハリー・ポッターの最後の映画を見てきました。
 思えば、最初の映画の公開が2001年11月(とWikipediaに書いてあった)。その年の9月にニュージーランドへ移住したばかりでした。そういえば、日本の本屋に分厚い翻訳本が山積みだったな、と思いながら、結局読まずじまい。
 何がなんだか分からないまま、夫(まったく興味なし)、当時3歳の娘(英語まったく分からず)と「なんだかはやっているらしい」と、一緒に映画を見に行きました。夫は予告編が始まった段階で眠ってしまい、娘からいまだに言われています。でも、当の娘も、英語がまったく分からないままなので、話はまったく分からなかったはず。まあ、映像だけでもおもしろいのは確かですが。
 以後、夫はハリー・ポッターからは脱落。私はこちらで原作を読み始めて、夢中になりました。映画は娘がいやがるので、映画館ではなく、もっぱらDVDで一人で鑑賞。娘は「怖い」といって、一緒に見ようとしませんでした。
 そういえば、2作目の「Chamber of Secrets」を見に行った、当時お隣に住んでいた小学生のNickyが「めちゃくちゃ怖かった」と言っていたのをふと思い出しました。
 巻が進むにつれて、ますます恐ろしいシーンが増え、主人公たちの成長と共に、思春期の複雑な思いも織り込まれ、最後の巻を読み終わる時は、なんだかもったいない感じがしてしまったほどでした。
 娘は、関心を示さないまでも、家にある原作自体はそれでもざっと読んだらしく、話は把握していて、かつ、10年たって成長し、映画も「ま、見てもいいかな」となったらしく、今回、「一緒に3Dで見に行こうよー」という母の誘いに快く応じてくれたのでした。なんでも、高校のお友達には、木曜日の夜中の封切りを見に行った子も何人かいたそうです。
 私は、視聴済みの映画は5作目の「Order of the Phoenix」で途絶えていたので、前日にあわてて、「Deathly Hallows」の前編をDVDで娘とチェック。その前の「Half-Blood Prince」を見る時間がありませんでしたが、まあ原作を読んでいるので大丈夫でした。
 前編は、ずーっと暗くて、まったく問題は解決せずで(もちろん後編があるからですが)、なんだか見終わってもすっきりしませんでしたが、映画館で見た後編はほんと、良かったです。見ようと思っている方は、ぜひ3Dでどうぞ。映画館でみる映画の楽しさが満喫できます。
 原作では、映画では前編に入っていたDobbyが死んでしまうところで号泣したのですが、これは映画ではあっさりしていて、ちょっと拍子抜け。映画では、Harryが死を決意して、森に入っていくシーンでポロポロ涙が出てしまいました。後で娘に言ったら、「えー、あそこはくさい台詞だなーって思って見ていたよー」と、冷たく言われてしまいました。
 ちなみに13歳の娘が一番胸を打たれたのは、Snapeだそうです。確かに、一番切ないキャラクターだと思います。 
 なんて、娘と一緒に語り合っていると、ああ、娘も成長したなあ、としみじみと思います。相変わらず、「蛇が口をわあって開けてくると、いちいち、どきどきしたー」なんて、かわいいことを言っていますが(ちなみに今回の映画のNZでの指標は、「M」、つまり成人向けです。小さい子には恐ろしすぎると思います)。
 こうやって、Harry Potterのキャラクターの成長と共に、大きくなった子供たちが世界中にたくさんいるんですね。私がDVDを見ていると、ドアを半開きにして、顔を半分だけのぞかせていた娘(怖すぎて、ちゃんと座っては見れなかったらしい)が、今では3Dの映像を楽しみ、一人前にキャラクターについて、あれこれ意見を言うのですから。
 あー、おもしろかった。

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みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

END