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Anne Frank: A History for Today

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

 先週の日曜日に、夫、私、娘で、タイトルの題名のアンネ・フランク展に行ってきました(www.annefrankexhibition.co.nz)。場所はオークランドの街中にあるユダヤ人学校。こんな学校があることすら知りませんでした。
 以前にも書いたことがありますが、私にとってアンネは、「尊敬すべきお姉さん」。同じ年代のころはマネをして、大学ノートに万年筆で日記を書いていたものです。でも、アンネのように思考を巡らせることはできなくて、単に生活の記録だけに過ぎず、アンネってすごいなあ、と心から感心していたのでした。
 アンネのお母さんの年齢になってしまい、アンネが日記を書き始めたころの年代の娘を持つようになった今でも、アンネは私にとって尊敬すべき存在です。今回の展示の入り口のドアがアンネの日記の赤いギンガムの表紙になっていて、これだけでなんだか胸がぎゅっと締め付けられる感じ。
 展示自体は、第二次世界大戦が始まる前から終了までのドイツ、そしてアンネ一家の様子を写真で紹介する、というもの。アンネ関係の写真はほとんど知っているものばかりでしたが、夫と娘と一緒に、オークランドでこういった写真展を見るというのは、感慨深いものがありました。
 なかなかの盛況でしたが、見にきているのは私たち以外は全員が白人で、ほとんどユダヤ人だったと思います。
 一つ、はっとしたのは、警備が非常に厳しかった、ということ。展示会場の扉は二重になっていて、中から警備担当の人がロックを開ける形でした。また、荷物は入り口ですべて預け、名前と連絡先を記入する必要がありました。
 以前、まだ小学生だったころ、父親に連れていってもらった同じようなアンネ展は、たしか神戸のデパートで開催されたものでしたが、もちろん、そんな警備はありませんでした。ニュージーランドで、ユダヤ関係の展示をする、というのは、こういう警備を要することなのだなあ、と悲しくなりました。
 ニュージーランドのユダヤ人は、ちょっとネットで検索してみたところ、7000人ほどで(Wikipediaより)、ほとんどがオークランドと首都のウェリントンに住んでいるそうです。在NZの日本人は13,000人強なので(外務省ホームページより)、NZのユダヤ人の数は思ったより少ない感じがします。現在のNZの首相、ジョン・キー氏は、ユダヤの血が流れているという話を聞いたことがあるし、以前に旅行したダニーデンでユダヤ人による豪邸を見学したことがあったので、もっと人数が多いのかと思っていました。
 展示会そのものは、親子3人であれこれ話しながらゆっくり見て、1時間もかかりませんでしたが、充実した時間だったと思います。その後、ちょっと郊外までドライブして、French Cafeでケーキとコーヒーを楽しみながら、平和っていいなあ、ありがたいなあとしみじみと思ったのでした。
 
 

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みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

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