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イースターバニー

みなみ

通訳・翻訳者リレーブログ

 イースターとは、キリストが金曜日に十字架にかけられ、3日後の日曜日に蘇ったことを祝福する、キリスト教のお祝いです。春分後の満月の次の日曜日がその復活の日に当たり、Good Friday(聖金曜日)とEaster Mondayが祝日に制定されているので、土日を挟んで4連休となります。時期は3月末から4月末まで流動的で、今年は早めでした。おかげで10年ぶりという天気がいい夏の名残りと合わせて、今年のイースターホリデーはずっと快晴のすごしやすい気候でした。
 キリストの復活を祝うイースターは、キリスト教国ではクリスマス以上に重要な行事です。なにしろキリストが復活した日ですから。ミサに行ったり、グッドフライデーには肉を食べない、といった習慣があるようですが、我が家はキリスト教徒ではないので、特に宗教的なことはしません。
 ただ、イースターバニーが来るのです! それもチョコレートをわんさと抱えて。
 ウサギは春の使者として(NZでは秋だけれど)、クリスマスのサンタさんのように、良い子の家にイースターのチョコレート(本来は卵だが)を持ってきてくれます。と、子供たちは心から信じています。
 7年前、こちらで初めて迎えたイースターサンデーの朝、当時、隣に住んでいたニッキーという女の子(当時、6、7歳)がいそいそと遊びにやってきました。そして、おもむろに、うちの娘にはイースターバニーがやってきたかと質問したのです。
 当時、私はそのようなウサギの存在を知らなかったので(イースターバニーそのものは知識としてあったが、まさかサンタのように各家に来るとは思ってもいなかった)、何も考えずに「いや、来ないよ」と答えたのでした。そのときのニッキーの衝撃的な顔といったら…。私はクリスマスの朝に、「サンタが来たか」という質問に対して、「いや、来なかった」と答えたのと同じレベルの回答をしてしまったのです。
 そのあと、ニッキーから説明を受けて、チョコレートがいっぱい詰まったバスケットを見せてもらったので、翌年からは無事にイースターバニーが我が家にもやってくるようになりました。
 そして心配していたニッキーが翌年に、「ちゃんとイースターバニーが来たか」と質問したときに、にっこり笑って、「もちろんよー」と答えることができたのでした。
 そして、今年もやってきました。土曜日の晩に、ニンジンと娘が書いたイースターバニーへの手紙と一緒に、からっぽのバスケットを置いておくと、あら、不思議。翌朝、かじられたニンジンの横には、チョコレートがいっぱい詰まったバスケットが。私も娘にちょっと、イースターラビットからのチョコレートをおすそわけしてもらいました。
 ちなみにイースター用のチョコレートは、スーパーや大型量販店などで、選ぶのに困るぐらい様々な形、種類が並びます。
 娘は10歳ですが、演技ではなく、まだイースターバニーを信じていると思います。「このチョコはね、ママは絶対買ってくれない高いやつだよ」と教えてくれたので…。

今年のチョコレート。かごの底にはまだ、小さいチョコがいっぱい入っています。所有者&管理者の娘の許可がないと食べられません。

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記事を書いた人

みなみ

英日をメインとする翻訳者。2001年からニュージーランドで生活。家族は、夫(会社員)、娘(小学生)、ウサギ(ロップイヤー)。

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