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初心忘るべからず

パンの笛

通訳・翻訳者リレーブログ

 先日美容院に行ってきました。私がいつも行く美容院は、ネイルも同時にやってくれるところなので、髪の毛を切ってもらいながら、手はネイルケア、という女王様のような状態でいられてとても良いのです。そんな状態を(心の中で)鼻歌交じりに楽しんでいたのですが…痛いのです。何がって、視線が。…そう。4月からその美容院に仲間入りした新人さんたちが、先輩美容師の一挙手一投足を、文字通り息を詰めて見守っているのです。私を担当してくれている美容師さんは、紹介していただいたおかげでそのお店一番のスキルを持っている、との噂。新人さんたちの見守る目線にも力が入るのもうなずけます。それにしても、大きな美容院だけに、見守っている数も半端ではありません。すぐ後ろで見ているのは3人くらい。もうちょっと向こうから2人組が2組。衆人環視の状態の中、タオルで巻かれたり、ざんばら髪を垂らしたり、なんとも間抜けな格好をさらす私。もっとも、新人さんたちは私のことなど見ていません。見ているのは、先輩の手元ばかり。あれだけ熱心に見ていれば、技の一つも盗めそうです。先輩のカットの後にシャンプーとマッサージをしてくれた新人クンはガチガチに緊張していました。なんともほほえましい限りです。そして、私も彼らの熱意に当てられました。そういえば、翻訳の勉強を始めたばかりの頃は、いろんな翻訳物を見てはなんとかその技術を自分のものにしようと、穴の開くほど見つめ、いえいえ、読んでいたっけ。いつの間にやらやや唯我独尊の境地に至ってしまっていたような…これではいけない! 謙虚な心をもう一度思い出して、日々のお仕事に取り組まなくては!!!

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パンの笛

幼少時に英国に滞在。数年の会社勤めを経て、出産後の仕事復帰を機に翻訳を本格的に学習。現在はフリーランスの在宅翻訳者。お酒好きで人好き、おしゃべり好きの一児の母。

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