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ホリデー・チップ

昼顔

通訳・翻訳者リレーブログ

日本でも年末にお歳暮を贈る習慣がありますが、チップ大国のアメリカでは12月に「ホリデー・チップ」とも「クリスマス・チップ」とも称されるプレゼントや心付けを送る習慣があります。カード専門店や書店では、専用の「Money Holder」なるものも販売しているほどです。

1年を通じ、お世話になった方々がその対象となりますが、何をどの程度差し上げるのかはアメリカ人でもなかなか悩むようです。その証拠に、この時期になるとホリデー・チップについての記事を掲載した雑誌が書店に並びます。また、ニュースでも「Tips for Holiday Tip」が特集されていました。

昨年はNYに来たばかりでこの地での相場が判らなくて困ったものです。我が家と同じようなコンドミニアムに住む友人に聞いたところ、「コンドミニアムでお世話になるスタッフ一人につき$100という破格チップを払う人もいたけど(!)、よほど迷惑をかけていなければ$20以上というのが相場じゃない」とのこと。$100なんて我が家では無理…。

コンドミニアム側も心得ていて、12月になると顔写真入りのスタッフ・リストが早めのホリデー・カードと共に居住者に配布されます。文字通り「現金だな〜」と笑ってしまうのが、いつもはオフィスから全く出て来ないレジデント・マネージャーが11月下旬ごろから常にエントランスに立ち、行き交う人たちに挨拶をしつつ、その存在感をアピールすること。でないと、顔写真を見ても「あんた、誰?」ということになってしまいますものね。

我が家の場合、マネージャー、コンシエルジュ、ドアマン、ハンディマン、ポーターに加え、同じ建物内の駐車場スタッフも入れると、チップ対象者は18名。年末の出費がかなり懐には痛いところですが、今年同様、来年も心地よい住空間と気持ちよいサービスを受けるには必要経費と覚悟しています。

最後に毎年話題になるロックフェラー・センターのクリスマス・ツリーの写真を掲載します。想像に難くなく、このツリーに選ばれることはとても名誉なこと。点灯された美しいツリーとツリーに見守られるようにスケートに興じる人たちやその光景を更に見下ろす多くの観光客や市民。色々な想いが胸によぎりますが、今、この瞬間の目の前に広がる風景を見つつ、月日の経つ早さに呆然とするばかりです。

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記事を書いた人

昼顔

外資系金融、在ジュネーブ日本政府代表部での勤務を経て、外務省職員として採用。帰国後は民間企業にてインハウス通訳者としてキャリアを積み、現在は日英仏フリーランス通訳者として活躍中。昨年秋からはNYに拠点を移す。趣味は数年前から再び始めたバレエと映画鑑賞と美味しいモノの食べ歩き。

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