INTERPRETATION

第8回 チョコ!チョコ!チョコ!

寺田 真理子

マリコがゆく

あー、脳細胞が死んでいく!!

早く糖分、糖分!チョコ!チョコ!チョコ!
決して食い意地が張ってるわけじゃありません(張ってますけど・・・)。仕事中におやつなんて、不謹慎な通訳だとお客さまに思われてしまいそうで心配です。だけど、ホントに糖分補給、必要なんですよね。

そう。チョコは通訳の必需品です

特に同時通訳のときは、どんどん頭がついていかなくなるのがわかるんです。急激に血糖値が下がっていく感じで、ふらふらしてきます。ちゃんと糖分を補給しなきゃ、身体がもちません。

そこで登場するのがチョコ。これはとっても助かります。通訳にとっては、まるでドラゴンボールの「千豆」のような存在です。これさえあれば、短時間で通訳脳が復活します。「もう限界!」という状態になったときに、何粒かチョコを口に放り込めば、あと1時間くらいはしのげます。

仕事のときは、忘れないように持参します。コンビニに立ち寄ってペットボトルの水と一緒にチョコもしっかり買い込みます。あれこれ種類があると、つい目移りしちゃったりして。そんなところで時間をとられてしまいます。

同じように、「チョコ持参」の通訳さんは多いもの。同時通訳で組むときは、仲良く一緒にいただいたりします。最初のうちこそ休憩時間に取り出して食べるんですが、仕事も後半戦でお互い疲れが出てきたりすると、お客さまの視線も何のその。堂々と取り出して必死の形相で次々と口に放り込みます。

仕事中に食べていても、けっして不真面目でも礼儀知らずでもなんでもないのです。きちんと通訳をまっとうしようと思えばこそ。気兼ねなく食べさせていただきたいものです。そうしないと通訳が止まっちゃいます!

そういえば。これまでチョコを食べていてクレームが出たことはありません。今気付いたんですが、もしかして・・・。「必死の形相でなぜかチョコを口に放り込む姿がおそろしかった」んでしょうか?

お客さまは、シュールな光景にひいていたのかもしれません・・・。

Written by

記事を書いた人

寺田 真理子

日本読書療法学会会長
パーソンセンタードケア研究会講師
日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラー

長崎県出身。幼少時より南米諸国に滞在。東京大学法学部卒業。
多数の外資系企業での通訳を経て、現在は講演、執筆、翻訳活動。
出版翻訳家として認知症ケアの分野を中心に英語の専門書を多数出版するほか、スペイン語では絵本と小説も手がけている。日本読書療法学会を設立し、国際的に活動中。
ブログ:https://ameblo.jp/teradamariko/


『認知症の介護のために知っておきたい大切なこと~パーソンセンタードケア入門』(Bricolage)
『介護職のための実践!パーソンセンタードケア~認知症ケアの参考書』(筒井書房)
『リーダーのためのパーソンセンタードケア~認知症介護のチームづくり』(CLC)
『私の声が聞こえますか』(雲母書房)
『パーソンセンタードケアで考える認知症ケアの倫理』(クリエイツかもがわ)
『認知症を乗り越えて生きる』(クリエイツかもがわ)
『なにか、わたしにできることは?』(西村書店)
『虹色のコーラス』(西村書店)
『ありがとう 愛を!』(中央法規出版)

『うつの世界にさよならする100冊の本』(SBクリエイティブ)
『日日是幸日』(CLC)
『パーソンセンタードケア講座』(CLC)

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