INTERPRETATION

熱中症

木内 裕也

オリンピック通訳

夏のスポーツで注意が大切なのは熱中症。最近では日中のスポーツを避け、スポーツ大会や試合を暑い時間に行わない努力が行われています。朝の涼しい時間、そして夕方になってからだけ外で活動をし、昼間の練習や試合を避ける努力がなされています。

今回は暑い時期のスポーツで必須の英単語をいくつか紹介します。

まずは「熱中症」。Heatstroke(もしくはHeat stroke)です。水分を取らずにいると脱水症状(Dehydration)になりますね。脱水症状になると、頭痛(Headache)やめまい(Dizziness)が起こります。熱中症にまでならなくても、夏バテになると体がだるく感じられます(Lethargic)。

症状がひどくなると、痙攣(Cramps)や嘔吐(Vomiting)が起こります。吐き気はNauseaと言います。「吐き気がする」をI feel nauseous.と言ってしまうネイティブスピーカーも多いですが、正しくはI feel nauseated.です。Nauseousは「吐き気を引き起こすような」という意味の形容詞。Nauseatedが「吐き気がする」の意味です。

暑い中でスポーツをしていると、頻脈(Rapid pulse、Tachycardia)になります。ひどくなれば意識を失ってしまうことも(Unconscious)。

体温が異常に高くなることはHyperthermiaと言います。Hyperは「高い」という意味。Thermiaは体温計をThermometerということからわかるように、「温度」のこと。冬に着る下着のシャツをサーマルウエアと言ったりしますが、そのサーマル(Thermal)です。Hyperの逆はHypo。低体温症をHypothermiaと言います。昨年のボストンマラソンは雨が強く降り、風もあったために非常に寒い中でのレースとなりました。Hypothermiaになりかけた、もしくはなったランナーが続出しました。低体温症は冬にだけ、もしくはウインタースポーツで起こると思いがちですが、実際はそんなことはありません。4月に行われたマラソンでも起こり得ます。直腸体温が32度を下回って、救急搬送されたランナーもいました。

暑い中で運動をする時は水分補給(Hydration)が大切です。しかし水だけ飲んでいると、血液の中の塩分が低下してしまいます。これを低ナトリウム血症(Hyponatremia)と言います。約10年前のボストンマラソンでは非常に高温となり、リタイアするランナーが続出しました。その翌年、暑かった前年の反省として水をたくさん飲んだランナーが、今度は低ナトリウム血症でリタイアしました。

選手だけではなく、観客もボランティアも暑さ対策が必要になるオリンピック。皆さんも体調管理に気を付けてください。

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木内 裕也

フリーランス会議・放送通訳者。長野オリンピックでの語学ボランティア経験をきっかけに通訳者を目指す。大学2年次に同時通訳デビュー、卒業後はフリーランス会議・放送通訳者として活躍。上智大学にて通訳講座の教鞭を執った後、ミシガン州立大学(MSU)にて研究の傍らMSU学部レベルの授業を担当、2009年5月に博士号を取得。翻訳書籍に、「24時間全部幸福にしよう」、「今日を始める160の名言」、「組織を救うモティベイター・マネジメント」、「マイ・ドリーム- バラク・オバマ自伝」がある。アメリカサッカープロリーグ審判員、救急救命士資格保持。

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