TRANSLATION

翻訳サービスの活用方法

ハイキャリア編集部

教えて!翻訳のこと

翻訳サービスの活用方法

グローバル化が進み、日本語以外の言語に触れる機会は以前よりはずっと増えてきました。とはいえ英語や中国語など外国語に堪能な方ばかりではないと思います。翻訳のニーズはますます高まってきているのではないでしょうか。
そこで今回は、テンナイン・コミュニケーションの翻訳サービスについて皆様にご紹介したいと思います。

1.プロによる翻訳サービス

■翻訳のプロ、翻訳者
その言語のことをある程度勉強していれば、書いてある内容はなんとなく理解できるかもしれません。しかしそれをしっかりした文章にするというのはなかなか難しい作業です。そんな翻訳のプロフェッショナルが翻訳者です。

■産業翻訳とは
翻訳者と一口に言っても、得意とする分野や対応言語は様々です。おそらく皆さまが一番翻訳者を身近に感じるのは翻訳された小説や映画の字幕など翻訳者の名前が前面に出ているような場面でしょうか。しかしながら文化、芸術関連の翻訳というのは翻訳業界の中でもごく一部のものです。翻訳全体のほとんどの割合を占めているのは産業翻訳と呼ばれるもので、プレスリリースや契約書などの翻訳を指します。テンナインにご依頼いただく翻訳物もほとんどがここに該当します。

■AI翻訳
また、最近はもしかすると「翻訳」という言葉からGoogle翻訳などのAI翻訳を想像する方が多いかもしれません。ご存じない方のために説明すると、AI翻訳とはAIを応用した技術(ニューラルトランスレート)により機械を使ってすぐに翻訳結果が出てくるものです。大量の論文、英語のメールといった内容をとりあえず確認したい場合など、その利便性の高さから急速にAI翻訳を利用した翻訳サービスは増えてきていますが、現状ではプロの翻訳者による翻訳とは異なります。

■翻訳の品質
人による翻訳の場合、当たり前ですが、翻訳者が一から文章を翻訳します。例えば企業名などの固有名詞が含まれていればその英語の正式名称を調べて確認することも翻訳の仕事の一部です。また、英語や中国語から日本語に翻訳する際、そのまま訳したのでは意味が通じないこともあります。そういった場合、訳す言語の慣習、文化などに合わせて言葉を選ぶ必要もあるでしょう。翻訳者には外国語への知識と理解が必要であると同時に、日本語の読解力も必要不可欠なのです。また、どれだけ読みやすい訳文にできるかという点も翻訳者の実力が試されるところです。テンナインでは独自のトライアルを行っており、それに合格した翻訳者やのみがお客様からのご依頼に対応しています。

ちなみに、1名の翻訳者が1日で対応できるおおよその分量は日本語から英語の場合3000~3500文字、英語から日本語の場合1000~1500ワード程度と言われています。しかしながら上記でも説明した通り、原文の内容をただ別の言語に変換するだけが翻訳ではありません。書かれている内容を隅々まで読み込み、調査し、理解したうえで、最適な単語、文脈に落とし込まなければなりません。時には単語ひとつの調査にかなりの時間がかかることもあります。当然、内容の難易度などによって納期は変動します。また、原文の文章の品質(どれだけきちんとした文章で書かれているか)によっても、訳文の品質は変わってきます。いくら優秀な翻訳者が翻訳を行っても原文の意味がくみ取れなければ翻訳はできません。原文の品質と訳文の品質は基本的には相関関係にあるのです。

2.翻訳サービスの料金

■翻訳料金の詳細
翻訳会社の場合、既にプランが組まれているというよりは、1文字もしくは1ワードいくらという文字単価で翻訳料金が設定されていることが多いかと思います。例えば「こんにちは」という日本語の場合は5文字、「Hello」という英語の場合は1ワードという計算です。
また、翻訳料の中にチェッカーによるチェック料金も含まれていることがほとんどです。翻訳者はプロフェッショナルですが、それでも誤訳や訳抜けなどのミスがないとは言い切れません。そこで、翻訳者の訳文をチェックする第3者としてチェッカーが存在します。
チェッカーは原文と訳文を見比べ、文章の解釈に誤りがないか、単語のチョイスが最適か、固有名詞などの訳が誤っていないかなどを確認します。また、文章の読みやすさに手を加えることもあります。翻訳サービスにおける縁の下の力持ちがチェッカーと言えるでしょう。

■翻訳の分量
翻訳料金は文字単価が多いとご紹介しましたが、分量が想像しにくい部分もあると思います。
例えばWordのA4 1ページの場合を考えてみましょう。
Wordの設定にもよるので詳細には計算ができない部分もありますが、A4サイズ1ページは日本語でおおよそ1000~1300文字ほどといわれています。英語の場合は一般的に日本語の半分ほどの分量になりますので、500~600ワード程でしょう。Wordは画面の左下に自動的に単語数が表示されるのでわかりやすいかもしれません。
ただし、日本語の場合、単語数でのカウントではなく文字数でカウントしています。単語数が表示されている箇所をクリックし、文字数カウントのダイアログボックスを表示してから「文字数(スペースを含めない)」という表示箇所を確認してみてください。依頼元の翻訳会社の文字単価がわかっていれば、おおよその料金をそこから計算できるでしょう。

3.翻訳サービスの事例紹介

テンナインで対応した翻訳の事例をここではご紹介しましょう。

■事例1:SNSで発信するブランドメッセージ:外資系化粧品メーカーからのご依頼
原文を読み込む高い読解力と表現力が必要な案件です。お客様も納期やコストよりも翻訳の品質にこだわって欲しいという要望でした。こういった案件はプロの翻訳者の力が不可欠です。商品や会社のホームページなども参考にしながら、ブランドイメージに合った言葉選びをすることが必要です。
このお客様の場合、高品質で洗練された文章を求められるため、固定の翻訳者とチェッカーで対応しています。

■事例2:30ページのプレゼン資料を明日までに:広告代理店からのご依頼
プレゼン資料はどうしても作りこむ必要があり、翻訳に取れる時間がほとんどない、といったご依頼もしばしばいただきます。今回のご案件の場合、特急料金を適用し、人の手で翻訳を行いました。ただ、1名の翻訳者では対応できる分量に限りがあるため、複数の翻訳者に分けたうえで1名のチェッカーがチェックを行うという形を取りました。翻訳者を分けると単語のチョイスや文体、ニュアンスなどが異なってしまいますが、そこをチェッカーが統一していくのです。本来は1名の翻訳者、1名のチェッカーが翻訳作業を行うことが望ましいですが、納期や分量的に難しい場合はこういった方法で対応することも可能です。
ただし、納期が短くなればどうしても原文を読み込む時間を確保するのが難しくなります。訳文の品質と納期は比例関係にあることは心に留めておいてくださいね。

■事例3:研修用の動画に字幕を付けてほしい:外資系医療品メーカーからのご依頼
コロナ禍により大人数で集まることが難しいという状況もあり、字幕翻訳の依頼をいただくことも増えてきました。字幕翻訳の場合、文章が表示されて消えるまでの間が短いため、人が読みやすい分量に訳文を調整する必要があります。また、短い時間で読んでもわかるように多少意訳する場合もあります。限られた文字数の中で原文の内容を反映した最適な翻訳を行うのは、プロの翻訳者にとってもスキルを求められる作業です。
なお、単純に翻訳するだけでなく、動画の音声を文字に起こし、翻訳し、実際の動画に字幕を乗せるところまでテンナインでは対応しています。

4.まとめ

翻訳というのはあまり皆様の目に触れない作業ですから、どんな風に翻訳者が翻訳しているのか想像できない部分もあるかと思います。今回の記事で少しでも翻訳や翻訳者について興味を持っていただけたのならこれほど嬉しいことはありません。

最近ではクラウド翻訳など、直接個人に翻訳を依頼するサービスを利用する方も増えていますが、訳文の品質、納期厳守、機密情報漏洩のリスクなどを考えるとプロの翻訳者が登録する翻訳会社へ依頼することをお勧めします。もしお手元に翻訳が必要な原稿があるようでしたらぜひお気軽にお問い合わせください。最適な方法をご提案いたします。

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ハイキャリア編集部

テンナイン・コミュニケーション編集部です。
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