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カナダの祝祭日

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通訳・翻訳者リレーブログ

先日の13日は、体育の日でした。
小中学生の私は、この日の為に、学校通いしていたと言って良いほど。“100メートル走”“100X4(もしくは100X8男女混合)リレー”という言葉を聞くだけで、いまでもワクワクします。
運動会お決まりの音楽を聴くと、いまでも身体が疼き、居ても立ってもいられなくなりますし、バトンのような形状の“細長いもの”が目に入ると、それが何であろうと、自分が何処にいようと、思わずソイツを引っ掴み、思い切り疾走したくなります。嗚呼。

それにしても最近の日本、祝祭日が多くないか?…と思って調べてみたら、先月は15日(敬老の日)と23日(秋分の日)と、2日もありました。そう、現在の日本の祭日・公定休日は、年間15日もあるのですね。
ちなみに、アメリカは10日、イギリスは8日。

そうして我がカナダは、合計10日です。
1月1日=New Year’s Day(元旦)、3月21日=Good Friday(聖金曜日)、3月24日=Easter Monday(復活祭翌日)、5月19日=Victoria Day(ビクトリア・デイ)、7月1日=Canada Day(建国記念日)、9月1日=Labor Day(労働者の日)、10月第2月曜日=Thanksgiving Day(感謝祭)、11月11日=Remembrance Day(戦没者追悼記念日)、12月25日=Christmas Day(キリスト降誕日)、12月26日=Boxing Day(クリスマスの贈り物の日)。

幼年期を過ごした国ですから、祝祭日は、それだけに強烈で、そうして楽しい思い出として、心の中に残っています。

例えばEaster。
十字架にかけられたキリストが、3日目に弟子達の前に現された日。蘇りのお祝い。
なーんてことは、3-10歳くらいの子供には、殆ど理解できていないわけでして…。
とにかくあの当時のeasterと言えば、茹で卵(=誕生・復活の象徴だそうな)に、色とりどりの模様・絵柄を描いて、チョコレートを一杯食べられる日!
easter bunny(イースターのウサちゃん)が、庭先に隠した色とりどりのeaster eggを、子供同士で探すeaster egg hunt(卵狩り)。カナダ時代の懐かしいひとコマです。
そうして店頭には、chocolate bunnyやchocolate eggが、たくさん並びます。
まぁ、これ等が“キリストの復活”と、どう関係があるのか、そうとうナゾではありますが…。

それから、Thanksgiving Day。
1620年、信仰の自由を求め、Mayflower号に乗り、イギリスからアメリカPlymouthに移住した清教徒Pilgrimsが、数々の困難を乗り越えた後の、翌年秋の大収穫を神に感謝する日。
なーんてことを、カナダの小学校で習ったものの、我々子供達にとっては、stuffed turkey(中身色々の七面鳥)、cranberry sauce、mashed potato、gravy sauce、green peasやcarrot、apple pieなどの御馳走が食べられる日!

そうして、Christmas Day。
起源は今更言うまでもないので、詳細はここでは省略しますが、ひとことで言うと、そう、“イエス・キリストの降誕を祝う日”。
でも、幼年期の私にとっては、Santa Clausがreindeerひくsleighに乗り、christmas lights、twinkle lightsで飾られた家の煙突を伝って、christmas lightsやornaments(トップは星か天使ね)で飾られたchristmas treeの下に、プレゼントを置いていってくれる、とてもありがたい日!

そうそう、言い忘れていましたが、冒頭の“体育の日”に当たる祭日は、カナダにはありません。
学校では運動会もありません。それに近いものはあります。Field Dayと言い、思い思いの服装で(だいたい体育着など存在しないので)、ゲームや障害物競争などを楽しむ、“お遊戯の日”といった感じ。

祝日ではないものの、忘れられないイヴェントも、幾つかあります。

まずは、Stampede(スタンピード)。7月の第1週。
chuckwagon race(炊事馬車レース)、rodeo(ロデオ)などが開催される、カウボーイの祭典。
地元が華やぐ日で、私もカウボーイ・ハット、カウボーイ・ブーツなどと、上から下までカウボーイ・ルックでキメて、パレードに参加したりしていました。

それから、10月31日のHalloween(諸聖人の日の前晩)。
ここ数年の間で、日本でも有名になり、一部地域では“パレード”も行なわれていますが、カナダの子供達にとっては、“近所を徘徊しながらお菓子をタダで貰う日”!
まずは、カボチャ(元々、英国やアイルランドで用いていたのは“カブ”)の中身をくり抜き、顔をかたどり、中にろうそくを入れたJack O’Lantern(ジャック・オ・ランタン)を“魔除け”として、戸口などに置きます。まぁ、“魔除け”と言うよりは、“近所の悪ガキ除け”と、当時は考えられていましたが…。
それはさて置き、これと同じ形をした、市販のプラスチック製Jack O’Lantern(あるいはジャガイモ袋など)を手に、思い思いの格好で、“Trick Or Treat(お菓子くれなきゃイタズラするぞ)!”と唱えながら、近所を一軒一軒襲撃しては、そのJack O’Lanternに、飴やフルーツなどを入れて貰うわけです。
私はbunnyやwitchやprincessなどになりながら、まずは近所の友達の家に集結し、そうしてみんなで繰り出していました。
いまでも、そのカナダの友達の家に泊まりに行くたび、みんなでその当時の“変身後写真”を眺めては、その“アホさ加減”に大爆笑しています。

それから、2月14日のSaint Valentine’s Day(聖ヴァレンタインの日)。
日本では、“女が男にチョコレートをあげる日”ですが、向こうでは、男女がキャンディーやバラや下着などを、プレゼント交換する日。
小学生だった当時の私は、“バラ”やら“下着”やらいう発想は、勿論なく、友達同士で、カードをあげたり貰ったりしていました。

また、カナダの祝日ではありませんが、3月17日には、Saint Patrick’s Day(聖パトリックの祝日)も祝っていました。
これは、アイルランドの祝祭日であり、同国にキリスト教を広めた聖パトリックの命日。
shamrockを手にしたり、描いたり、胸に飾ったり、“緑色のもの”を身につけたりしながら、パレードして廻る日。
まぁ、子供ですから、“緑色のものを身につける”のではなく、“身体中を緑色のペンキで塗りたくる”ことに熱中していましたが…。
それはさて置き、この祝日、カナダであれだけ盛大に祝っていたのは、たぶん、アイルランド系移民が多かったからなのだと思います。いま思うと…ですが…。
ちなみに“シャムロック”とは、クローバー、カタバミなど、葉が3つに分かれている草の総称であり、アイルランドの国花。“三位一体”の象徴。アイルランド語で、“クローバー”を意味する“Seamair”に似た発音を英語で綴ったもの。

あっ、それから、祝祭日ではないのですが、こうして綴っている内に、思い出しました…。
そう、tooth fairy!
乳歯が抜けた時、それを枕の下に入れて寝ます。そう

ると翌朝には、あら、びっくり。その歯がコインに変わっているのですヨ!!

……と、幼年期を過ごしたカナダは、
“卵”“ウサちゃん”“七面鳥”“サンタクロス&トナカイ”“カウボーイ”“カボチャ大王”“三つ葉”、そうして“歯の妖精”などと、素敵な人達や物達で溢れていました〜。

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高校までをカナダと南米で過ごす。現在は、言葉を使いながら音楽や芸術家の魅力を世に広める作業に従事。好物:旅、瞑想、東野圭吾、Jデップ、メインクーン、チェリー・パイ+バニラ・アイス。

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