INTERPRETATION

第80回 時間管理術 Pomodoro Technique

グリーン裕美

ビジネス翻訳・通訳で役立つ表現を学ぼう!

皆さん、こんにちは。早くも2月に突入しましたが、今年の抱負の達成度はいかがでしょうか? まさか、もうあきらめたってことはありませんよね?!(笑)

「あきらめてはないけれども、なかなかXXXをする時間がない」「あれこれやろうとするとどんどん時間が経ってしまう」「時間をムダにしている」と感じている人のために今回はPomodoro Techniqueという時間管理術を紹介します。

まずはPomodoro(ポモドーロ:イタリア語で「トマト」の意)という名称ですが、この時間管理術の考案者がイタリア人で、トマトの形をしたキッチンタイマーを使用したことに由来しています。

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では、Pomodoro Techniqueの6つのステップを紹介します。

1. First planning, decide on the task to be done.

2. Set the timer (usually 25 minutes)

3. Work on the task until the timer rings. If a distraction pops into your head, write it down, but immediately get back on task.

4. After the timer rings, put a checkmark on a piece of paper

5. If you have fewer than four checkmarks, take a short break (3-5 minutes), then go to step 1.

6. If you have four checkmarks, take a longer break (15-30 minutes), reset your checkmark count to zero, then go to step 1.

まずは、これからどんな作業(タスク)をするのか具体的に決めます。そしてタイマーを25分に設定し、集中して作業に取り組みます。邪念や雑念が入ればさっとメモに残し、すぐに作業に戻ります。タイマーが鳴ったら小休憩を取ります。このサイクルを1つのポモドーロとカウントし、いくつポモドーロを達成したかを記録していきます。Step 4の「紙にチェックマークをつける」というのはその記録のことです。4つのポモドーロを達成すれば1ラウンド終了ということで、15分~30分の長めの休憩を取ります。

このテクニックは長時間、効率的に作業に取り組むことに役立ちます。というのも、ご存知の通り、人間の集中力には限りがあります(ふつう25分程度)が、ほんの少し(5分程度)休憩を取るだけでも、かなり回復することができ、再び集中が可能になるというセオリーです。ただし、2時間程度(1ラウンド)作業した後は、しっかり回復することによって、集中できる時間を長く継続することができるということです。

皆さんは、「気が付いたら2~3時間ずっと座って作業していた」ということはありませんか? 私は2時間というのは割とよくあります。そのときは、それで効率的に仕事ができたような気もしますが、「実は疲れてその後の効率が落ちていた」ということもありがちで、集中と小休憩を取りながら作業に取り組むことで1日全体の効率がぐっと上がります。25分間の作業時間は、メールやSNSの通知、電話などにじゃまされないようにオフにしておくことをお勧めします。そして、5分の休憩時間に着信をチェックし、必要であれば返答することによって作業をじゃまされずにすみます。トイレ休憩や軽くストレッチ、水を飲むなどを5分間の間に行います。

また、「何にどれくらいの時間がかかったか」という記録を残すことにより、よく似たタスクを次に行うときに予定が立てやすくなります。

タイマーはもちろんトマト型でなくても構わないので早速始めてみませんか? 考案者は紙とペン、手動でひねって設定するタイマーのほうが効果的だと主張しているそうですが、ガジェット好きの方にはスマホアプリをお勧めします。ただし、初期設定では作業時間中(25分)カチカチと時計の針の音がするので、それが気になる人はOptionで消音にするとよいでしょう。アプリでは作業時間、休憩時間を別々に設定し、ポモドーロやラウンドの数も自動的に記録されるので便利です。

実は、この時間管理術を年明けの会議通訳レッスンで紹介したところ大変好評で、受講生から「仕事/勉強がはかどった」という嬉しいコメントをたくさんいただきました。

皆さんが2017年をより有意義に過ごし、多くを達成するためにもお役にたてば幸いです。

2017年2月6日

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記事を書いた人

グリーン裕美

外大英米語学科卒。日本で英語講師をした後、結婚を機に1997年渡英。
英国では、フリーランス翻訳・通訳、教育に従事。
ロンドン・メトロポリタン大学大学院通訳修士課程非常勤講師。
元バース大学大学院翻訳通訳修士課程非常勤講師。
英国翻訳通訳協会(ITI)正会員(会議通訳・ビジネス通訳・翻訳)。
2018年ITI通訳認定試験で最優秀賞を受賞。
グリンズ・アカデミー運営。二児の母。
国際会議(UN、EU、OECD、TICADなど)、法廷、ビジネス会議、放送通訳(BBC News Japanの動画ニュース)などの通訳以外に、 翻訳では、ビジネスマネジメント論を説いたロングセラー『ゴールは偶然の産物ではない』、『GMの言い分』、『市場原理主義の害毒』などの出版翻訳も手がけている。 また『ロングマン英和辞典』『コウビルト英英和辞典』『Oxford Essential Dictionary』など数々の辞書編纂・翻訳、教材制作の経験もあり。
向上心の高い人々に出会い、共に学び、互いに刺激しあうことに大きな喜びを感じる。 グローバル社会の発展とは何かを考え、それに貢献できるように努めている。
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