INTERPRETATION

第1回 新たな気持ちで新年スタート!

グリーン裕美

国際舞台で役立つ知識・表現を学ぼう!

皆さん、あけましておめでとうございます! 2019年の幕開けに合わせて新しいタイトルでコラムを始めることになりました。2019年は、日本でG20だけでなく、ラグビーワールドカップやアフリカ開発会議(TICAD 7)などの大きな国際イベントが開催されます。新天皇の「即位の礼」も海外からの賓客が多く招待されます。その後も東京オリンピック・パラリンピック、2025年国際博覧会(Expo 2025)など国際的な行事が続きます。それに伴い、ビジネス以外にも英語が必要で翻訳通訳の需要が伸びることが予想されます。したがいまして、このような国際舞台で役立つような知識や表現を本コラムで取り上げていきたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。

ちなみに私自身の経験を申し上げると、上記イベントではラグビーW杯(2015年大会、2019年大会関連)、アフリカ開発会議(TICAD 6、閣僚会合)、オリンピック・パラリンピック(2012年大会、2020年大会関連)、万博誘致活動などでの通訳経験があります。G20会合には出たことがありませんが外交の場で話題になっているのを通訳したことはあります。どれも国際舞台を実感できる貴重な体験でした。

今回は今年日本で開催されるG20を取り上げます。

G20というと一般的なメディアで報道されるのは首脳陣が集まるG20サミットに限られるように思いますが、通訳・翻訳の需要という側面からみると、それはごく一部です。今年の6月28日・29日に大阪で開催されるG20サミット以外に、福岡で財務大臣・中央銀行総裁会議(6月8日・9日)、愛知で外務大臣会合(11月22日・23日)、新潟で農業大臣会合(5月11日・12日)、岡山で保健大臣会合(10月19日・20日)など全国各地で様々な閣僚会合が開催されます。サイドイベントなども含めると50以上の会議が開催されるそうです。ですから同時通訳者だけでなく、英語が話せるバイリンガルスタッフも多く必要になります。これから通訳を目指している人にも国際舞台を体験できるチャンスですね!

G20が設立されたのは1999年ですが、もともとは経済政策に関する国際協力を目的とする同会合は財務大臣級で行われていました。それが首脳級に格上げされたのはいわゆるリーマン・ショック(英語圏ではLehman Shockとは言わずfinancial crisis of 2008やthe global financial crisisなど)を受けてのことです。G20の経済圏を合計すると世界のGDP(global economic output) の85%、世界人口(world population) の66%、貿易 (international trade) の75%を占めるため、G20での合意内容が世界経済に与える影響は大きいと考えられていて先進国のみで行われるG7よりも重要視する人が多いです。

このような会議通訳の準備をする場合は、公式サイトを見るといいと思います。今年は日本で開催されるので日英で情報が確認できていいですね。(https://www.g20.org/jp/

2018年のG20はアルゼンチンで開かれました。公式サイトはこちらです(英語とスペイン語のみ)。かなりの情報量ですが、ご関心のあるトピックを選んでご覧になるとよいと思います。

以上、今回は簡単にG20を紹介しました。次回は、G20などの国際会議でよく出る表現を取り上げます。

2019年が、皆様にとって充実した有意義な1年となりますようにお祈り申し上げます。

2019年1月7日

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記事を書いた人

グリーン裕美

外大英米語学科卒。日本で英語講師をした後、結婚を機に1997年渡英。
英国では、フリーランス翻訳・通訳、教育に従事。
ロンドン・メトロポリタン大学大学院通訳修士課程非常勤講師。
元バース大学大学院翻訳通訳修士課程非常勤講師。
英国翻訳通訳協会(ITI)正会員(会議通訳・ビジネス通訳・翻訳)。
2018年ITI通訳認定試験で最優秀賞を受賞。
グリンズ・アカデミー運営。二児の母。
国際会議(UN、EU、OECD、TICADなど)、法廷、ビジネス会議、放送通訳(BBC News Japanの動画ニュース)などの通訳以外に、 翻訳では、ビジネスマネジメント論を説いたロングセラー『ゴールは偶然の産物ではない』、『GMの言い分』、『市場原理主義の害毒』などの出版翻訳も手がけている。 また『ロングマン英和辞典』『コウビルト英英和辞典』『Oxford Essential Dictionary』など数々の辞書編纂・翻訳、教材制作の経験もあり。
向上心の高い人々に出会い、共に学び、互いに刺激しあうことに大きな喜びを感じる。 グローバル社会の発展とは何かを考え、それに貢献できるように努めている。
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