INTERPRETATION

第20回 Bitwalking、歩いてお金が稼げる?!

グリーン裕美

ビジネス翻訳・通訳で役立つ表現を学ぼう!

みなさん、こんにちは。こちらロンドンでは21日に初雪が降り、急に寒くなりました。

この1週間は特にテロ関連の暗いニュースが多かったのですが、今朝BBCニュースで少し明るい話題を目にしたので早速紹介します。

記事の冒頭部分は、こちら。

Bitwalking dollars: Digital currency pays people to walk

A digital crypto-currency has launched that is generated by human movement.

Bitwalking dollars will be earned by walking, unlike other digital currencies such as Bitcoins that are “mined” by computers.

A phone application counts and verifies users’ steps, with walkers earning approximately 1 BW$ for about 10,000 steps (about five miles).

Initially, users will be given the chance to spend what they earn in an online store, or trade them for cash.

http://www.bbc.com/news/technology-34872563より抜粋)

この興味深いプロジェクトは主に日本の投資家によって資金調達され、日本のメーカーも関連商品の開発を行っている、しかも最初に導入される4カ国に日本も入っているということなので、既にご存知かもしれませんが、私は今日初めて知って驚きました!

ではいくつか用語の解説をします。

Digital currency:紙幣や硬貨は発行されない電子マネー。「デジタル通貨」と訳されますが、virtual currency(仮想通貨)やPeer-to-peer currency(P2P通貨)も合わせて学ぶとよいでしょう。信用を担保する国家や中央銀行が存在しないので、安定性や犯罪との関わりなどが懸念される一方、利便性も高いことから今後さらなる発展を期待する人々も多いようです。

Bitcoin: 既に数多く存在するデジタル通貨の中でも最も有名なのが「ビットコイン」でしょう。東京を拠点に運営していた世界最大手取引所マウントボックスが昨年の初めに経営破綻したこともありビットコインへの信頼度が一時期急落しましたが、2015年は安定した取引が続いています。その後、破綻の原因はカルプレス元CEOの不正行為との疑惑が浮上し(現在訴訟中)、ビットコインは信用を取り戻しつつあるようです。

Bitwalking:今週末、イギリス・日本を含む4カ国で導入されたデジタル通貨の名称。スマホのアプリで歩数を数え、1万歩が1BWドルに換算されるという。残りの2国はアフリカのケニアとマラウイ。徒歩で通勤や通学をする途上国では生活を変えるほどの大きな収入源となりそうです。

crypto-currency: 「暗号/クリプト通貨」

ビットコインやビットウォーキングのような仮想通貨は、オンラインゲームなどで使われる仮想通貨とはタイプが異なるので要注意です。ゲームの仮想通貨は、円やドル、ポンドで支払い、ゲーム内で使われている通貨を入手したり、ゲームプレイによって「稼ぐ」こともできますが、そのお金は同ゲーム内においてしか使えません。それに対し、ビットコインやビットウォーキングは、様々な商品の購入に使ったり、現金に交換したりすることもできるので、汎用性が高く、実在する通貨に近いので、大成功すれば世界の金融業界を動かす可能性も秘めています。

解説は以上ですが、ぜひ続きを読んでみてください。

ビットウォーキングは、先進国における運動不足解消・健康促進、発展途上国の生活レベル改善につながる可能性を持つ、素晴らしいプロジェクトだと思います。同プロジェクトの成功と今後の発展を心から願っています。

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記事を書いた人

グリーン裕美

外大英米語学科卒。日本で英語講師をした後、結婚を機に1997年渡英。
英国では、フリーランス翻訳・通訳、教育に従事。
ロンドン・メトロポリタン大学大学院通訳修士課程非常勤講師。
元バース大学大学院翻訳通訳修士課程非常勤講師。
英国翻訳通訳協会(ITI)正会員(会議通訳・ビジネス通訳・翻訳)。
2018年ITI通訳認定試験で最優秀賞を受賞。
グリンズ・アカデミー運営。二児の母。
国際会議(UN、EU、OECD、TICADなど)、法廷、ビジネス会議、放送通訳(BBC News Japanの動画ニュース)などの通訳以外に、 翻訳では、ビジネスマネジメント論を説いたロングセラー『ゴールは偶然の産物ではない』、『GMの言い分』、『市場原理主義の害毒』などの出版翻訳も手がけている。 また『ロングマン英和辞典』『コウビルト英英和辞典』『Oxford Essential Dictionary』など数々の辞書編纂・翻訳、教材制作の経験もあり。
向上心の高い人々に出会い、共に学び、互いに刺激しあうことに大きな喜びを感じる。 グローバル社会の発展とは何かを考え、それに貢献できるように努めている。
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