INTERPRETATION

第43回 Brexit Update! 1月31日のEU離脱が確実に

グリーン裕美

国際舞台で役立つ知識・表現を学ぼう!

拙コラム(前シリーズ)で最初にBrexitを取り上げたのは2016年3月14日(第36回)、ほぼ4年前です。2016年6月23日に行われた国民投票からも3年半(第51回)が経ちました。その間、本当にイギリスがEUを離脱するのかずっと不透明で様々な議論、憶測が飛び交いました。けれども、いよいよ1月31日にEUを離脱します。

昨年12月の総選挙で単独過半数を獲得した与党・保守党は、EU離脱に向けた法的な手続きを着々と進めました。EU離脱に必要な関連法案が先週議会で承認され、エリザベス女王の裁可(Royal Assent)も経て成立。一方のEU側は、新体制での代表者、シャルル・ミシェル欧州理事会議長(President of the European Council Charles Michel)、ウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長(European Commission President Ursula von der Leyen)が離脱協定(Withdrawal Agreement)に署名。そのあと英ジョンソン首相も署名しました。まだ欧州議会の批准手続きが残っていますが(it still has to be ratified by the European Parliament)、29日には完了する見込みです。

したがってイギリスではEUからの独立を記念するイベントが色々と企画されています。1月31日には国会議事堂前のパーラメントスクエアにはお祝いのために数万人が集まる見込みです。またEU離脱記念の50ペンス硬貨も発行されます。硬貨には “Peace, prosperity and friendship with all nations(すべての国々との平和、繁栄、友好)と刻まれ、離脱日から流通し始めるそうです。

Will Big Ben Bong? (ビッグベンを鳴らすのか?)

また国会議事堂の大時計Big Ben(ビッグベン)を鳴らそうという話もありました(ジョンソン首相の提案)。けれども残念ながら現在ビッグベンは大改修工事の真っ最中で特別に鐘を鳴らすには50万ポンドもの追加費用が必要とのことであきらめたようです。*bong:「ゴーンという大きな鐘の音」

いずれにしてもEUから正式に離脱をする1月31日午後11時(EU本部のあるブリュッセル時間の2月1日午前0時)に向けたカウントダウンや祝福イベントは開催されるようです。

色々とお騒がせしたイギリスですが、いよいよ今週EUを離脱し新たな道を歩み始めます。

2020年1月27日

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記事を書いた人

グリーン裕美

外大英米語学科卒。日本で英語講師をした後、結婚を機に1997年渡英。
英国では、フリーランス翻訳・通訳、教育に従事。
ロンドン・メトロポリタン大学大学院通訳修士課程非常勤講師。
元バース大学大学院翻訳通訳修士課程非常勤講師。
英国翻訳通訳協会(ITI)正会員(会議通訳・ビジネス通訳・翻訳)。
2018年ITI通訳認定試験で最優秀賞を受賞。
グリンズ・アカデミー運営。二児の母。
国際会議(UN、EU、OECD、TICADなど)、法廷、ビジネス会議、放送通訳(BBC News Japanの動画ニュース)などの通訳以外に、 翻訳では、ビジネスマネジメント論を説いたロングセラー『ゴールは偶然の産物ではない』、『GMの言い分』、『市場原理主義の害毒』などの出版翻訳も手がけている。 また『ロングマン英和辞典』『コウビルト英英和辞典』『Oxford Essential Dictionary』など数々の辞書編纂・翻訳、教材制作の経験もあり。
向上心の高い人々に出会い、共に学び、互いに刺激しあうことに大きな喜びを感じる。 グローバル社会の発展とは何かを考え、それに貢献できるように努めている。
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