INTERPRETATION

第198回 「見かけを良くする」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

sugarcoat (見かけを良くする)

Rather than sugarcoating the facts, she opted to tell the truth. (事実の見かけを良くするよりも、彼女は真実を語ることを選びました。

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sugarcoatの本来の意味は「食べ物や薬などを糖衣状にする」です。薬の表面は飲みやすいようにツルッとしていますよね。あれが「糖衣」です。sugarcoatには他にも「見かけを良くする、うわべを飾って隠す」という意味があります。ちなみに私の電子辞書の例文機能でsugarcoatを入れたところ、特に英英辞典で沢山紹介されていました。

ところでsugarの原義は「砂粒」です。数え方はa lump of sugar (角砂糖1個)、a spoonful of sugar (スプーン1杯の砂糖)です。また、sugar自体には名詞の「砂糖」の他に動詞として「言葉などを和らげる」という意味もあります。

イギリスには「シュガーアート」というケーキのデコレーション技術があります。砂糖を粘土状にしてケーキを飾るのです。結婚式やお祝いのケーキでおなじみですが、その歴史は古く、19世紀のビクトリア女王時代からあるそうです。sugar artの他に、sugar decoration、sugar sculptureとも呼ばれており、ネットで画像検索をすると色々と出てきます。まさに芸術品です!

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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