INTERPRETATION

第34回 「持ち役」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

signature role 持ち役

The actor returned to his signature role after twenty years.

その俳優は20年ぶりに持ち役に戻ってきました。

 今回ご紹介するのは「持ち役」という意味のsignature roleです。通常signatureは多くの英和辞典において「名詞」扱いとなっています。しかしここでは形容詞となり、後ろのrole(役割)にかかります。形容詞の場合、「特徴的な」という意味です。

 形容詞として使われるsignatureは他にも色々あります。たとえばsignature line(決め台詞)、signature color(トレードマークの色)、signature piece(代表曲)などです。また、イギリスではテレビ番組などの「テーマ曲」をsignature tuneと言います。

 ちなみに「サイン」は有名人の場合、autograph、一方、「サイン帳」はautograph bookです。一般人が書類に署名するものがsignatureです。英語でsignというと、「サインする」の動詞か、「標識、身振り、記号」という名詞になりますので使う際には注意しましょう。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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