INTERPRETATION

第170回 「大喜びして」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

like a dog with two tails 大喜びして

Since she was qualified to enter the tournament, she was like a dog with two tails..

(彼女はトーナメントの出場資格を得たため、大喜びしていました。)

今年の干支は戌ですので、今回はイヌが出てくる英語表現です。「大喜びして」は英語でlike a dog with two tailsと言います。イヌはうれしいことがあれば尻尾を振りますが、尻尾が2本あれば喜びの感情も2倍になりますよね。そのようなニュアンスです。

ただ、辞書でdogを引くと、むしろマイナス感漂う表現が多く見受けられます。たとえばrain cats and dogsは「土砂降り」、dog’s dinnerは「めちゃくちゃ」、dog eat dogは「私利私欲の戦い」です。電子辞書の成句検索でdogを入れると大量に出てきます。

ところでオンラインのOxford Learner’s Dictionariesでdogを入力したところ、南アフリカ英語も出てきました。be in the dogboxはbe in the doghouseと同義で、「非難の的になって」という意味です。世界にはたくさんのローカル英語があることに気づかされます。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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