INTERPRETATION

第290回 「先を越される瞬間」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

Sputnik moment (先を越される瞬間)
I think we are facing a Sputnik moment.  Let’s discuss what we can do to deal with the situation.  (先を越される瞬間に直面していると思う。状況にどう対応できるか話し合ってみよう。)

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今回ご紹介する表現は「先を越される瞬間」という意味のSputnik momentです。「スプートニク」とはロシア語で、「衛星」のこと。文字通り訳せば「スプートニクの瞬間」です。かつてアメリカと旧ソ連は宇宙開発競争をしていました。そのソ連が初の人工衛星「スプートニク1号」をアメリカよりも先に打ち上げたのです。アメリカは大いに衝撃を受けたことからこのフレーズが生まれました。オバマ元大統領が一般教書演説で使ったのを機に広まったとされています。

ところでロシア語を由来とすることわざ、探してみると結構あるのですね。中でも印象的だったのが「飢えは叔母さんではないからピロシキをくれたりしない」。意味は「困った際には自分で何とかせよ」だそうです。piroshkiの語源はpirogで「詰めものをしたパイ」のことです。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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