INTERPRETATION

第4回 取り戻す

柴原早苗

すぐ使える英語表現

The Irish government unveiled a four-year plan to claw back 20 billion dollars..

アイルランド政府は200億ドルを取り戻すための4年計画を発表しました。

 2010年11月にアイルランド政府は財政再建計画を発表しました。アイルランドではここ数年、深刻な金融危機が続いており、今回の計画では銀行部門の立て直しなども含まれています。

 claw backは「徐々に取り戻す、増税で取り戻す」という意味です。上記の例文ではclawが動詞で使われていますが、claw-back(増税による回収)と名詞形にすることもできます。一説によればこの表現は1898年以前にすでにお目見えしていたということです。

 clawは名詞で「(鳥獣の)かぎづめ」、動詞では「物をつめで引き裂く」といった意味があります。claw backのニュアンスとしては、つめでひっかくように力づくで何かを成し遂げるという状況を思い描いていただければよいでしょう。ほかにもI clawed my way back into training.(私は苦労してトレーニングに復帰した)といった言い回しもできます。

 なお、今回の財政再建計画はausterity plan(緊縮財政計画)とも報道されています。austerityとはギリシャ語のausteros(厳しい)が語源です。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学・順天堂大学非常勤講師。 上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。 ロンドンのBBCワールド勤務を経て現在はCNNj、CBSイブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。 NHK「世界へ発信!ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。 ESAC(イーザック)英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。 通訳学校にて後進の指導にあたるほか、大学での英語学習アドバイザー経験も豊富。 著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)、「英検分野別ターゲット英検1級英作文問題」(旺文社、2014年:共著)。

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