INTERPRETATION

第91回 「人の言いなりになる人」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

lapdog 人の言いなりになる人

If you want to succeed, you should not be a lapdog of someone. Trust your own senses!

成功したいなら誰かの言いなりになる人になってはいけません。自分の判断を信じて!

 今回ご紹介するlapdogはCNNのニュースで出てきた単語です。現在中東のイラクやシリアではイスラム系武装勢力「イスラム国」が大規模な活動を展開しています。その残忍性は人権面から見ても大きな問題があると国際社会はとらえており、アメリカは空爆を行うことでイスラム国の勢力拡大を防ごうとしています。しかし、武装勢力側は、他の西側諸国が「アメリカの言いなりになっている」と見ており、それをlapdog of Americaと表現しています。

 lapdogは元々「膝の上に載せられるほどの小さな犬、愛玩用の子犬」を意味します。ただし、同じ動物で膝に載せられるネコについては、lapcatとは言わないようです。あくまでも「犬」なのですね。

 ところでlapの定義を「ジーニアス英和辞典」で調べたところ、「座った姿勢で子供・手・ナプキンを置く部分、すなわち腰からひざがしらまでの部分」と詳しく説明されていました。膝頭そのものはkneeです。lapdog以外にもlapを使った表現ではlaptop(コンピュータのラップトップ)やlapboard(膝に乗せるテーブル)があります。

 本稿を執筆するに当たり、紙の辞書でlapdogを引き、見開き状態で紙面を眺めてみると色々な単語が目に入ってきました。たとえば中国の思想家「老子」はLao-tzu、「あごのとがった」はlantern-jawed、「船の左舷」はlarboardです。こうした寄り道も楽しい作業ですよね。

Written by

記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学・順天堂大学非常勤講師。 上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。 ロンドンのBBCワールド勤務を経て現在はCNNj、CBSイブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。 NHK「世界へ発信!ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。 ESAC(イーザック)英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。 通訳学校にて後進の指導にあたるほか、大学での英語学習アドバイザー経験も豊富。 著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)、「英検分野別ターゲット英検1級英作文問題」(旺文社、2014年:共著)。

END