INTERPRETATION

第106回「ひどく緊張させるもの」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

white-knuckle ひどく緊張させるもの、ハラハラさせるもの

The next election is going to be a white-knuckle race since we have a rising star.

次の選挙は期待の星が台頭しているので、ハラハラする戦いになりそうですね。

 アメリカの人気歌手Pinkの曲の中にwhite knucklesという言葉が出てきます。初めて聞いたときは「白い指関節とは何?」と疑問に思いました。そのときは特に調べずにいたのですが、のちにニュース番組でwhite-knuckle raceという言葉に遭遇したのです。辞書を引くと「ハラハラする戦い」と出ていました。体の一部をこうしてフレーズにするのは興味深いですよね。

 white-knuckleは名詞で「ひどく緊張させるもの、ハラハラさせるもの」という意味です。こぶしを握り締めると指の関節の皮膚が白くなりますよね。そこから「緊張」というニュアンスを伴うようになりました。上記の例文では形容詞として用いられています。

 遊園地には絶叫マシンがありますが、ジェットコースターのような乗り物を英語ではwhite-knuckle rideと言います。また、不安でびくびくしている人のことをwhite-knucklerとも表現します。なお、英語でwhiteは日本同様、「潔白さ」を表しますが、それと同時に「病気や恐怖で青ざめた」という意味も持ちます。日本語では「青」ですが英語では「白」です。こうした色の持つニュアンスも調べてみると奥が深いことがわかります。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学・順天堂大学非常勤講師。 上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。 ロンドンのBBCワールド勤務を経て現在はCNNj、CBSイブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。 NHK「世界へ発信!ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。 ESAC(イーザック)英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。 通訳学校にて後進の指導にあたるほか、大学での英語学習アドバイザー経験も豊富。 著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)、「英検分野別ターゲット英検1級英作文問題」(旺文社、2014年:共著)。

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