INTERPRETATION

第279回 「曖昧な中間領域」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

twilight zone (曖昧な中間領域)
Sorry I didn’t answer your call properly.  I was in the twilight zone between being awake and being sleep.  (ちゃんと電話で返事できなくてごめんね。まどろみの状態だったんだ。)

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「曖昧な中間領域、どちらともつかない状態」を英語でtwilight zoneと言います。上記の例文ではtwilight zone between being awake and being sleepとあり、「起きている状態と寝ている状態の曖昧な中間領域」つまり「まどろみの状態」を表しています。

twilight 自体は「たそがれ、薄明り」という意味ですので、曖昧な状態であることがわかりますよね。なお、天文用語としての「たそがれ」のほかに、比ゆ的な意味で「人生の黄昏時」という語義もあります。twiは「二つの」、lightは「光」で、日の出も日没も二つの明暗に挟まれている様子を指しています。

ところでTwilight Zoneで真っ先に思い出すのが、1980年にリリースされたThe Manhattan Transfer (マンハッタン・トランスファー)の”Twilight Zone (邦題:トワイライト・ゾーン)”。
https://www.youtube.com/watch?v=OMntsztvRa0
冒頭のナレーションの部分はマイケル・ジャクソンの「スリラー」を思い起こさせますよね。今聞いても「トワイライト・ゾーン」、実に名曲です。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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