INTERPRETATION

第321回 「現状」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

the state of play 現状
On our next meeting, we will analyze the state of play and decide what we should do in the future.(次の会議では現状を分析して、将来的に何をすべきか決めます。)

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「現状」を英語でthe state of playと言います。ここで出てくるplayはサッカーなどの「試合」のことです。なお、初出は1910年代だそうで、Oxford English Dictionaryによると、1916年にアイルランドの作家 Justin Huntly McCarthyが文章で用いた、とのことです。

ちなみにサッカーで思い出すのが、電子辞書に掲載されている英英辞典です。私はキーワードから例文を引くことがあるのですが、イギリスで作られた英英辞典にはサッカー関連の例文が少なくないのですね。たとえばOxford Dictionary of EnglishでManchester Unitedと入力すると、膨大な例文がヒットしました。この辞書の編集者、よほどユナイテッドのファンなのでしょうね。さらにCrystal Palaceも調べたところ、こちらもそこそこの数!サッカーチームの「クリスタル・パレス」は今年6月上旬の時点でプレミアリーグ10位につけています。

クリスタル・パレス自体は、ロンドン南部に存在した「水晶宮」という建築物で、1851年に第一回万博の会場でした。大阪・関西万博は2025年開催ですよね。

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記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学およびアイ・エス・エス・インスティテュート講師。
上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。英国BBCワールド勤務を経て現在は国際会議同時通訳およびCNNや民放各局で放送通訳業に従事。2020年米大統領選では大統領・副大統領討論会、バイデン/ハリス氏勝利宣言の同時通訳を務めた。NHK「ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説担当を経て、現在は法人研修や各種コラムも執筆中。

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