INTERPRETATION

第239回 「最高の地位に」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

at the top of the tree (最高の地位に) 
She worked so hard in the organization.  She is now at the top of the tree. (彼女は組織の中で本当に努力しました。今は最高の地位にいます。)

******

2021年が始まりました。今年も本コラムでは、私が放送通訳現場で耳にしたフレーズを中心に書いてまいります。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、新年第1回目となる本日ご紹介するのは、「最高の地位に」を意味するat the top of the treeという表現です。辞書で調べるとこれはイギリス英語の略式表現とあります。私がこのフレーズを聞いたのは、CNNjで放映されているスポーツニュースでした。CNNはアメリカのテレビ局ですが、実はイギリス人や外国籍のプレゼンターや記者がたくさんいます。スポーツ担当のプレゼンターはイギリス人で、このフレーズを用いていたのですね。

文字通り見れば「木のてっぺんに」という意味ですが、それがこのような意味を持つのも言葉の面白さです。ちなみにtreeと聞けば名詞の「木」を思い浮かべますが、電子辞書をよーく下までスクロールすると、動詞としても使われていることがわかります。意味は「動物や人を追跡して木に追い上げる」「靴を木型にはめる」「構造物に木の取っ手をつける」などです。

なお、treeは「低木に対しての高木」という意味もあります。一方、「低木」はbushやshrubです。また、ことわざの「木を見て森を見ず(cannot see the forest for the trees)」はヨーロッパから発祥しています。

様々な花が開く春まであと少しです。今年もそれぞれが自分らしく、自分の心の中でtop of the treeをめざしたいですよね!

Written by

記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学非常勤講師。 上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。 ロンドンのBBCワールド勤務を経て現在はCNNj、CBSイブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。 NHK「世界へ発信!ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。 ESAC(イーザック)英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。 通訳学校にて後進の指導にあたるほか、大学での英語学習アドバイザー経験も豊富。 著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)、「英検分野別ターゲット英検1級英作文問題」(旺文社、2014年:共著)。

END