INTERPRETATION

第101回 「(進行を)妨害する」

柴原早苗

すぐ使える英語表現

throw a spanner in the works (進行を)妨害する

During the final stage, our budget was cut in half. That really threw a spanner in the works.

最終段階になって予算を半分にされました。あれで本当に妨害されましたよ

 今回ご紹介する表現はthrow a spanner in the worksです。主にイギリスで使われる略式表現で、アメリカの場合、throw a wrench in the worksとなります。意味はいずれも「(進行を)妨害する」です。 

 spannerは工具の「スパナ」「レンチ」のことです。エンジンなどにスパナを投げ入れてしまえばエンジンが壊れてしまいます。そこから「妨害する」という意味になったそうです。初めて使われたのは1930年代とされています。

 ところでスパナとレンチに違いはあるのでしょうか?spannerはイギリス英語、wrenchはアメリカ英語で、同じものを指します。一方、日本語の場合、幅を調整するタイプのものは「モンキーレンチ」と呼ばれています。また、家具などの金属部分で六角形の留め具がありますが、そのネジを止めたり緩めたりするものを「六角棒スパナ(英語ではhex key)」と言います。自分で組み立てるタイプの本棚やイスなどにL字型のネジ締めがありますよね。あれが六角棒スパナです。英語のhexはhexagon(六角形)から来ています。

 私たちの日常生活でよく見かけるものも、改めて調べてみると新しい発見があります。インターネットで画像検索をすればすぐに分かりますので、本当に便利な時代になりましたよね。

Written by

記事を書いた人

柴原早苗

放送通訳者。獨協大学・順天堂大学非常勤講師。 上智大学卒業、ロンドン大学LSEにて修士号取得。 ロンドンのBBCワールド勤務を経て現在はCNNj、CBSイブニングニュースなどで放送通訳者として活躍中。 NHK「世界へ発信!ニュースで英語術」ウェブサイトの日本語訳・解説を担当。 ESAC(イーザック)英語学習アドバイザー資格制度マスター・アドバイザー。 通訳学校にて後進の指導にあたるほか、大学での英語学習アドバイザー経験も豊富。 著書に「通訳の仕事 始め方・稼ぎ方」(イカロス出版、2010年:共著)、「英検分野別ターゲット英検1級英作文問題」(旺文社、2014年:共著)。

END